前回からの続き)

私がパニック障害になった時を思い返すと、セロトニンを出す3条件(太陽光を浴びる・リズム運動をする・ふれあい)すべてが全くできていませんでした。それでも自分としては、勝手にやりたいことをやっていた生活だったから不満はなかったのですが、肉体のほうが悲鳴を上げて、その生活の誤りに警告を与えてくれたのかもしれません。

今回セロトニンの事を調べてみて、その重要性にとても興味を覚えました。ほとんどの精神疾患に関係することや幸せな感情をもたらすというのも知りませんでした。
また脳内でセロトニンを出すセロトニン神経が、呼吸や消化などの自律神経の中枢を担う最も古い脳である脳幹の真ん中の縫線核という所にあり、そこから軸索というケーブルを使って脳の中のあらゆる神経に情報を送っていて、中でも脳内で一番進化した理性や共感する能力、高度な脳活動を司る前頭前野と密接なつながりがあるのはとても大切な意味を持つように思えました。
生命の土台を司る脳幹の中心にあって欲求、感情、言語、感覚などのあらゆる脳領域とつながり、さらに人間だけが大きく発達させた脳の前頭前野と深く関係するという事は、セロトニン神経は脳の進化に中心的な役割を持っているという事を意味し、脳の初め(脳幹)と最後(前頭前野)をつなぐというのはセロトニンをよく出すようにすれば、脳のすべてが活性化するという事ではないかと素人ながら考えてしまいました。
そして、セロトニンの働きは覚醒をもたらすことや自律神経、精神状態の調整などだけではないように思えます。
セロトニンは3条件で継続的に鍛えればより分泌されるようになるそうなのですが、セロトニンをよく出すように生きることが、なにか人の生きる意味といったことと深くつながるのではという感じが私にはします。
人の体の成長は20歳くらいまでですが、精神的な(脳の?)成長はセロトニン神経を鍛えること共に一生続くのではないでしょうか。
私も含めて大人、老人でさえも精神が子供っぽい人は世の中ふえていますが、これはセロトニンの分泌レベルと関連していて、冷静で、分別の付いた、寛容な、頼れる本当の意味での大人というのはセロトニン神経の鍛えられた人のことを言うのかもしれません。
どんな人でもセロトニン活性をすることが、より良く生きる指針になるというのは言い過ぎでしょうか。
さらに有田先生はその著書で、セロトニンと釈迦の教え、禅などとの関係を述べていますが、セロトニン活性は突き詰めていくと、人生の究極の目的という所まで行く可能性を持つとも言えるのかもしれません。
生命の基本活動から、運動、精神、感情との関連、そして愛情、幸福から宗教的なことまでと話が大きくなりすぎていますが、セロトニンの可能性はそれだけ大きく私には思え、これから個人的にもいろいろ探究してみたいです。
何度も言うようですが、これだけ有用で奥深いセロトニンが日光に当たる、歩く、人と仲良くするといういたってありふれてシンプルな方法で活性化するのはとても面白く感じられます。
私自身は前々回の記事に書きましたが、仕事中や、日常生活の様々な動作、料理や掃除などでリズムを意識してやるようにするのが、とても新鮮で効果的に思えました。興味を持った方はお試しください。

セロトニンのことばかりで、パニック障害の克服から少し離れている感がありますが、セロトニンをよく出すのはSSRIを飲むのと同じことですし、薬を飲めば副作用もあり、また薬による治療で症状を抑えて徐々に薬を少なくして行って完治するという説明に対して、薬の依存につながるのではないかとどうしても納得いかない気持ちを持っているので、セロトニンの出し方について念入りに説明してしてしまいました。
セロトニンがパニック障害の改善ばかりでなく、よりよく生きることにもつながるという考えを聞いてどう思われるかわかりませんが、このところセロトニンの事をいろいろ考えていて、いくつかインスピレーションを受けました。
それは人生の目的につながるという事やセロトニン神経の鍛え方について事の他に、パニック障害になったのをこれからの人生に生かすという事についても何か教えられた気がします。
パニック障害になる人の性格特性は、几帳面とか完全主義、繊細で傷つきやすいなどが言われます。こういった性格が行き過ぎるのが、私もそうでしたが、発症につながり、不安との戦いで毎日とてもつらい思いをされている方がいると思います。そして、なぜこれほど苦しまなければいけないのだろうかとか、この先もあまりいろいろ出来ないだろうと考えがちになり、こうなってしまった事を責めてしまう時もあるかもしれません。
しかし、原因の一つであろう性格特性も、考えてみると物事によく気付いたり、仕事ができる、やさしい心を持っている、思慮深いなど深くものを考えないでいる人(こうできれば生きやすいでしょうが)にはない特徴を持っているともいえます。ただその加減の仕方がうまくないということです。
そこでセロトニンですが、セロトニン活性の生活を(特にリズム運動が重要だと思います。仕事でも趣味でも上達するためにはリズムが良くなる必要があります)行うと、その加減が良くできるようになります。私はずいぶん前に自分なりのやり方でパニック障害を克服したつもりですが(知らずにやっていたセロトニン活性も役立っていたと思う)、最近日常の行いにリズムを意識するなどの、そうたいした事ではないことをやるだけでパニック障害になった原因となる、いつも緊張して物事をむきになってやってしまい、うまく続かないなどの私の性格がコントロールできるようになり、粘り強く丁寧にやるという所が残ったまま、いい力加減でいろいろやれるようになりました。
自分の短所と思えていたものが、セロトニンによって良い点に変えられるということです。そしてセロトニン神経を鍛えるのは、やり方は簡単ですが、終わりなく奥深いもので、これを基本にして生活していけばいいんだという自信を与えられました。
実際はパニック障害になる性格といってもいろいろあると思いますが、セロトニンを活性化する生活を続けていくと、パニック障害につながった自分の短所と思えるものも、きっとかけがえのない大切なものなんだと感じられる時がやってくると思います。
ちょっと変なたとえですが、いつも不安とか小さな事をクヨクヨ考えてしまうという人は大リーグボール養成ギブス(若い人はわかるかな?)をずっとつけて生きていたのと同じことです。そして、セロトニン活性を続けていけば、このギブスが外せて身も心も軽くなり、それまで必要以上に鍛えられていたものも活かせるようになるのではないでしょうか。

前回前々回とセロトニン活性のために太陽光にあたる、リズム運動をする、という方法を紹介しました。これらのことを3か月続けると、セロトニンがよく出るように脳細胞が変化してくるそうです。
セロトニンが減ってきたら脳がそれを感知して自動的に増やす仕組みになっていればいいですが、セロトニンを出す機能は筋肉と同じで使わないとどんどん衰えていってしまうので、鍛えるようにする必要があります。脳は自ら助くる者を助けるということでしょうか。
でも鍛えるといっても、日光を浴びる、よく歩く、よく噛むといった事柄は普通のことですから、現代生活の中ででこういったことからズレてしまっている私たちの意識・習慣を、当たり前のものに戻すというだけのことなのかもしれません。
こういった習慣は精神の安定だけではなく、身体の健康にも役立ちます。体の元気さはパニック障害の克服のためにも当然必要です。
セロトニンが少ない人がセロトニン活性のための生活を始めると、初めは気分が落ち込んだりもしますが、とにかく3か月続けていけば改善してくるそうなので、頑張りすぎないように続けてください。(3か月続けたら終わりではなく、継続する必要がありますが)
セロトニンは習慣づけて出すようにすれば一層良く出るようになっていて、精神をより安定した状態にしてくれます。行っているうちに効果が感じられたら、さらに熱心にやれるようになると思います。
よく何をやってもうまくいくツキのある人がいますが、こういう人はセロトニンがいつもたくさん出る生活をしているので、さまざまな事がどんどん良い状態になっていくのかもしれません。

東邦大学名誉教授の有田秀穂先生によるセロトニン活性のための3つの条件、最後に取り上げるのは「ふれあい」です。
スキンシップを行ったり愛情を持って人と接したりすると、脳内に「絆のホルモンン」と呼ばれるオキシトシンが分泌されます。このオキシトシンが出るとセロトニン活性が起きて精神をリッラクスさせるそうです。
オキシトシンはスキンシップやマッサージ、タッピングタッチ(有田先生お勧めの療法です)、性行為などのグルーミングと呼ばれる行為、ペットをかわいがる、愛情を育む、人に親切にする、楽しく語らう、自分の感情を率直に表すなどによってよく分泌されます。
こういった安心、愛情のある人間関係、いたわりの心が持てれば精神的に良いのは分かります。パニック障害になっても、支えになってくれる人がいれば、治療の効果も違ってくるでしょう。
しかし、現代はとても慌ただしく生きづらい時代で、人のことにまで目を向けられず、一人一人が孤立してコミュニケーションも希薄になりがちですので、オキシトシンの安らぎを感じられる機会が減っているのが現状でしょう。この事が精神疾患の増加の原因の一つというのは十分言えると思います。
でも、精神を安定させるために良い人間関係を持ったり、人にやさしくなりましょうと言われて、じゃあそうしますとすぐに出来ればいいですが、そうもいかないことも多いと思います。また脳内物質の増加のためにこれらの事をしましょうというのも何か変な気もしますが、スキンシップを行ったり、優しい心を持つという事が自らの心も健康にするというのは知っておいたほうがいい事実でしょう。
また、現代のコミュニケーション手段としてSNSやLINE、電子メールがありますが、これらの主に文字によるコミュニケーションではオキシトシン活性はあまり起きないそうです。
有田先生によるとオキシトシンが分泌されるためには実際に人と会い、話す言葉の意味以外のノンバーバルコミュニケーションと呼ばれる口調、しぐさ、表情などを感じ取る事が重要だそうです.(電話で話したりや直筆の手紙などの話しぶりや字の印象はノンバーバルコミュニケーションにつながっていると思いますが)
調子のいい事言っているけど感情がこもってないとか、厳しい言い方だけど愛情が感じられる場合などあります。私たちは言葉の意味だけではなく表情、身ぶりなどたくさんの言葉以外の要素でコミュニケーションをしていて、本当の「ふれあい」生身の人間関係も、日光を浴びる、リズム運動で体を動かすというのと同じく、普通すぎるひと昔前なら当たり前にあった事柄です。
現代は24時間何でも買えるコンビニやインターネットなどがあって便利な世の中になったとも言えますが、逆にこれら3つの条件をおろそかにしても生きられる環境になったとも言えます。しかし、精神的な不調を抱える人の増加から考えますと、人間の心身がこの環境に適応して生きるのは(食の乱れや過剰なストレスも相まって)厳しいのかもしれません。
それゆえ私たちは自分を守るためにもこの3条件を意識して行わなければならないと思います。(なお青色を見る、映画などを見て泣いてもセロトニンは分泌されるそうです)
意識して行えば、これらはもともと人間にとって望ましい行いなので、気分を心地よくさせる習慣になり不安、恐れなどを乗り越えられる精神になっていけるはずです。
3つの条件はお互い関連していて、一つのことがよくなれば、他のものにも相乗効果でいい影響を与え高め合っていくと私は考えています。焦らず出来ることからちょっとずつやっていけば、きっといろんなよい変化が起きるでしょう。

(次回に続く)

前回はセロトニンを出すための3つの方法の最初の条件、太陽光を浴びるについて書きましたが、今回はリズム運動についてです。
セロトニンはリズム運動を5分から30分続けると脳内に分泌される量が増えます。
ウォーキングやジョギング、自転車、水泳、なわとびなどの有酸素運動を息が切れない程度に、一定のリズムでやるのがいいそうです。激しい運動であればより効果的という事ではなく、自分が無理なく続けられるものをやります。有酸素運動はセロトニン活性以外にも血行・消化を良くする、ダイエット効果、脳機能向上など、とても健康効果が高いのですべての人に勧められる運動です。
どういった有酸素運動をするかは体力や好みで人それぞれだと思いますが、ここでは人の動きの基礎とも言え、私もパニック障害を自分で治す時によく行った手軽なリズム運動、歩くについて書いてみたいと思います。
私が治すために歩いていた頃はセロトニンについては知らなかったのですが、なんとなく効果的な気がして日中に毎日歩いていました。(遠くまで行って不安にならないように公園の周りをぐるぐるまわっていました)リズム運動のことも知らなかったので、楽に歩こうと思い、他の人から見ればトボトボ歩いてるように見えたかもしれませんが気にせずにゆっくり歩きました。
こういったリズム運動、有酸素運動は心拍数が少し上がり、軽く汗ばむ、ウォーキングなら早足くらいでやらないと効果がないとよく言われます。もちろん子どもの頃からよく運動して体力がある人は、負荷のかかるやり方でないとやった気持ちにならないのでしょうが(こういった方はパニック障害の治療でも薬で良くなりやすいと思います)、パニック障害になった人は、私もそうでしたが、うつの症状も併発している事が多いみたいなのでいきなり早足で歩くというのも無理かも知れません。頑張ってやろうとして挫折してしまい落ち込むという事は誰にもよくある話です。
でも、歩くことはどんなにゆっくりでもそれだけでさまざまな効果があると私は思います。(気功にはわざとトボトボ歩くなんていう修行法もあるくらいで歩くことにはとても奥深いものがあります)
私も初めはゆっくりしか歩けませんでしたが、続けているうちに普通の速度で長い時間歩いても苦にならないようになりました。
セロトニン効果もあり、また人の体の土台はとにかく足腰なので、それを鍛えるためにも自分にあったペースでなるべく歩くように(特に日中)するのは本当にパニック障害に効果的です。

しかし、有酸素運動が良いと言われても運動したくないという人もいるでしょうし、パニック障害の方は外出するのも大変ということもあるかと思います。
そんな場合は有酸素運動以外でもリズムのあるラジオ体操や呼吸法、ガム噛みなどの動きをすればセロトニンは分泌されるそうなので行ってみて下さい。
噛むことはガムでなくても食事のたびにすることなので、意識して噛む回数を増やすとか、歯ごたえのあるものを食べるなどするといいみたいです。

私自身はパニック障害克服のために日光にあたりながら歩くことはしていたし、これは今でも続けているのでセロトニンを出すという点は出来ているかなと思っていました。
でも、こういった記事を書くにあたってもう少し何かないかと考え、日常生活の動きもリズムを意識して行ってみたらどうだろうと思い試してみることにしました。
例えば、料理で千切りやみじん切りをする時、私は子どもの頃から運動神経もリズム感も悪く、さらに不器用なので、千切りなんかをやるにもゆっくり切るかんじだったんですが、少しくらい上手く切れなくてもいいやと料理上手な人がやるみたいにトントンとリズム良く切ってみるようにしました。
さらに歯をみがく時や体・頭を洗う時、掃除をする時と出来そうなものはすべてリズムを意識してみました。(速くやるという事ではなく一定の速度でやってみました)
結論から言うと、これはなにかとてもいい感じがするので驚きでした。掃除なんかはあまり好きではないから最低限の事しかやらない私ですが、こうやってリズムよく浴槽を洗ったりしていると、さあ次は何をやろうと他の事もドンドンやりたくなるんですね。気持ちが積極的になって手際もよくできるようになります。リズム良く行う動作を観察すると、余計な力が抜けて、いい姿勢でやらないとリズム良く出来ないという事に気づきました。こうすると疲れない適度なペースでいろいろやれます。
このリラックスと緊張のバランスがセロトニン効果なのか、今まで何事にもリズム悪く動いていたと思える私には目からウロコの経験でした。今では納豆を混ぜるとか字を書く時など、いろいろリズム良くやるようにしています。
今まで物事を手際よくテキパキできる人はそういう能力があるからと考えていましたが、リズムよくするから手際よくできるんだと考えるようになりました。しかも、リズムよくやるのはそれほど大変なことではないですし、気分も積極的になれるならこれ以上のことはありません。
パニック障害の人以外も、何をやるにも面倒で疲れる、部屋が片付けられないといった人も、このリズムが悪くなっているとも考えられるので、日常の動作の中でリズムを意識すれば変化があると思います。

人が自転車に乗るときには、ペダルをこいで進むことでバランスを取っています。もしペダルに両足をのせて止まった状態で完全にバランスがとれてから進もうとすれば、うまく出来ないというのは誰もが分かると思います。
私はこの完全にバランスをとってから進む、という難しいことをやろうとしているのが、パニック障害の人の傾向のように感じられます。そして、バランスをとりながら考えなくてもいい事を考えてしまいます。
症状が治まらないと何もできないと私なども考えてしまいますが、それは動かずにバランスをとり続ける不可能な行為とも言えるのではないでしょうか。ほんの少しペダルをこいで動き出せば、バランスはとれるようになるし、さらにバランスをとろうとしていた事さえ忘れてしまうという事もあります。
この例えは、心の持ち方と実際に体を動かすという両方の意味から言っていますが、何もできない、どこにも行けないと動かないでいるよりも、動作をリズム良くやってみたり、どこかに行こうと外を歩くだけでもセロトニンの効果が得られ気持ちが落ち着き、やる気を生むきっかけになるように思えます。
こういう言い方をすると「パニック障害は心の持ちようだ」という世間の理解のない人の言葉と同じように聞こえるかもしれませんが、いろんな事でリズムを意識した動きをするのは、セロトニン効果が出るからでしょう考えすぎることも少なくなりパニック障害の改善に良い影響があるのを感じられるはずです。
いきなり不安がなくなるという風にはならないでしょうが、リズム運動は本当に効果がいろいろあるので、今回書いた歩くなどの有酸素運動やよく噛む事、また仕事中、日常の中での歯みがきや掃除など様々な動きでリズムを意識してみて、ご自身でセロトニンの良い効果を体験してみてください。とても多くの発見がありますよ。

パニック障害は、脳内のセロトニンの不足が大きな原因と考えられています。薬を飲んでセロトニンの量が増えると、症状が抑えられるので(薬でコントロールするのが良いかは分かりませんが)、この説はある程度正しいのだと思います。
セロトニンは自律神経を整え精神の安定をもたらし、愛情や幸福感と関係しているとされる重要な脳内伝達物質です。
人がストレスを感じると、ノルアドレナリンという脳内物質が分泌されます。
ノルアドレナリンは危険を感じた時にとっさの行動をとったり、集中して何かをやるのに必要な物質ですが、強いストレスを受けて過剰に分泌されると、不安や恐怖を感じるようになります。この時にセロトニンが脳内に十分あると、この状態を鎮めてくれる働きをしますが、足りていないとノルアドレナリンには自己抑制機能がないので緊張状態が抑えられなくなり、パニック発作が起きる所までいってしまうと考えられています。
セロトニンが不足すると不安、恐怖を感じるほかに、怒りっぽくなる、あがりやすい、うつ、欲求不満、不眠、姿勢が悪くなる、痛みを感じやすいなどの状態になりやすくなります。こういったことから、セロトニンが極端に不足すると人格障害、社会不安障害、うつ、依存症、不眠症、ADHD、強迫神経症などほとんどの精神疾患につながっていくとも言えるかもしれません。

セロトニンはこのようにとても大事な働きをするので精神的な症状の回復のためのみならず、幸せに生きるためにも、セロトニンが脳の中にたくさんある生活を送りたいものです。
有田秀穂東邦大学名誉教授によると(この記事はセロトニン研究の第一人者である有田先生の著書を参考にして書いています)、セロトニンをたくさん出すためには 1・太陽光を浴びる 2・歩くなどのリズム運動をする 3・ふれあいの3つが大切だそうです。

前回の記事で書きましたが、セロトニンを作るためにはこの3つを行うのと同時に、まずトリプトファンという成分を摂ることが必要です。トリプトファンは肉、魚、大豆、卵、乳製品、バナナなどいろんな食品に含まれます。しかし、トリプトファンのみを摂ってもダメで、セロトニンの合成には炭水化物やビタミンB6などが必要です。(バナナにはこのすべてが含まれています)
そのためにはバランスの良い食事、大豆製品や野菜、海藻類などがたくさん摂れる和食が理想的です。

セロトニンは太陽の出ている日中に活発に働きます。ですから夜型の生活より朝早く起きる生活のほうがセロトニン活性のためにはよく、部屋も光を入れて明るくするようにした方がいいそうです。
最近は紫外線が体に良くないと、まるで全く日光を浴びるなみたいな言い方がされますが、日光を浴びるのはセロトニン活性以外にも、カルシウムの吸収に必要なビタミンDを体内で作る、殺菌作用や体を温めてエネルギーを作る作用、体内時計を調節する、脳の働きを高めるなどの多くの効果があります。
紫外線の浴びすぎは確かに良くはないので注意しながら、毎日日光にあたるようにしたいです。
また、日中セロトニンがたくさん分泌されるとよく眠れるようになります。これは夜になるとセロトニンから眠りをもたらす脳内物質メラトニンが作られ分泌されるからです。(メラトニンには良い睡眠をもたらすほかにもアンチエイジング効果や免疫力を高める効果などもあります)メラトニンが夜よく出て眠れるようになるためには、朝の外の景色を見る、朝日を浴びるなどすることがメラトニンの性質(朝にセロトニンが出てから14時間くらいして分泌される)から大切だそうです。
セロトニンは日中、メラトニンは夜の睡眠中分泌されるので、夜型や昼夜逆転した生活では、この2つの脳内物質の恩恵はあまり得られません。

日本では24時間営業の店がたくさんありその数は増えていますが、こういった所で働いて夜型の生活になってしまうと、免疫力が落ちて病気になる可能性が高まるそうなのでこれはあまり良い傾向ではありません。

パニック障害の症状が重い方は夜型の生活になりがちかもしれないですが、セロトニンの効果を多く得るために出来るだけ朝早く起きるようにすると良いと思います。
若い頃から完全に夜型だった私は、この話をつい最近知って、何かとても損をした気持ちになってしまいました。
夜型の生活の人が朝早く起きる生活に変えると、初め気分が落ち込んだりする事がありますが、脳の神経を改善してセロトニンがよく分泌されるようになるまでには3ヶ月ほど続けることが必要だそうです。
朝早く起きるだけで、セロトニンの効果が得られるのならこれほど簡単な事はないですし、続けていくことで大きな力になると思います。

(前回からの続き)

*ミネラル不足―カルシウムやマグネシウム、鉄などのミネラルは精神の安定に不可欠です。これらが不足すると不安、イライラ、不眠等の様々な症状の原因になり、このことはパニック障害とも関係が深いとされています。
ミネラルを多く含む食べ物は豆腐、納豆などの大豆製品,ブロッコリー、ホウレンソウなどの緑黄色野菜、ノリ、ワカメ、ヒジキなどの海藻、ナッツ、ゴマ、チーズ、小魚などです。
またミネラルは、ビタミンC,D、タンパク質などと一緒に取らないとうまく吸収されないので、結局バランスの良い食事が大切という事だと思います。

*セロトニンとの関係―次回の記事で書きますが、心の緊張、不安を取り除き、幸せな感情をもたらすとされる脳内物質セロトニンの問題は、薬による治療でも脳内のセロトニンの量をコントロールするのを目的としてますが、やはりパニック障害の大きな原因と思われます。
セロトニンは食べ物に含まれるトリプトファンという物質から体内で作られます。
トリプトファンは肉、魚、豆類、卵、チーズ、ソバ、バナナなど多くのものに含まれますが、炭水化物やビタミンB6(玄米、魚の赤身、レバーなどに含まれる)も一緒に取らないと合成されないそうです。その中で、バナナはこの3つが含まれているのでよく勧められています。
また、無努力食生活6 腸内細菌の力にも書きましたが、腸内細菌もセロトニンの合成に必要と考えられているので、腸内細菌の働きを良くするために腸の健康に気をつける必要もあるでしょう。
腸内環境を良くするためには納豆、漬け物、ヨーグルトなどの発酵食品やゴボウ海藻、こんにゃくなどの食物繊維、善玉菌を増やすオリゴ糖をよく食べるようにします。動物性食品は食べ過ぎると悪玉菌を増やし、腸の働きを悪くします。
腸の働きと脳は関係が深いので、便秘や下痢などのない腸の健康は脳にも良い影響を与えます。


カフェイン、アルコール、甘い物、冷たい物を摂りすぎない。
ミネラルの不足に注意する。セロトニンの元になる食べ物を摂る。腸の健康を保つ。
まとめてみると食生活の注意点はこういったところですが、思い当たる事があったら出来る事からやってみて下さい。
食事は楽しく、自分が一番調子良く感じられるように食べる事が大切ですので、ストレスにならない感じでやると良いと思います。

血糖値を上げない、ミネラルを含む、セロトニンの元になる、腸によいなどの条件をすべて含むのは納豆、豆腐、味噌などの大豆製品です。
タンパク質や様々な栄養素を多く含み、がんの予防効果も高いとされる大豆製品は値段も安いですし、毎日積極的に食べたい食品です。
大豆製品に海藻、米、季節の野菜、魚とつまりは私たちが世界に誇る伝統食・和食が何はともあれ良いということになると思います。
私たちの体は食べたものから作られているのだから、食事には十分気を付けたいです。野菜を食べない外食や加工・インスタント食品ばかりの食生活では心身の健康を保つのは難しいでしょう。
現代医学のパニック障害の治療では、食べ物についてあまりうるさくは言わないかもしれません。
しかし、薬に頼らずに治していきたいと考えるなら、食生活の改善は大変ですが、少しずつでもやったほうがいいと思います。

食べ物とパニック障害の関係もいろいろと考えられます。ここからパニック障害に関係すると考えられる食事の注意点を書いていきますので参考にしてみて下さい。
健康的な食事はあらゆる人に大切ですが、あまり厳格にやりすぎるとストレスになる事もありますので、あせらずに出来ることからやってみるのがいいと思います。

*カフェイン・アルコールの摂取を減らす―カフェインを摂ると交感神経を緊張させ、パニック発作を起こす原因となるノルアドレナリンを増加させます。
カフェインはコーヒー、緑茶、紅茶、コーラ、チョコ、栄養ドリンクや眠気を覚ますとされる飲料、風邪薬などに含まれています。コーヒーや緑茶は日常的に飲まれ、健康効果が高いとされていますが、カフェインの弊害があるので注意が必要です。
またカフェインは頻尿、頭痛、胃腸障害、不眠、精神疾患の原因になる場合もあります。
アルコールをパニック障害の不安をまぎらわせるために飲む人がいますが、その効果は長く続かないのでアルコール中毒になりやすくかえって症状を悪化させます。

*低血糖―糖を含んだ食べ物を摂ると血糖値が上昇します。その血液の中に増えた糖を、細胞に取り込ませて血糖値を下げるために、膵臓からインシュリンが分泌されます。
強い不安をいつも感じているパニック障害の人は、ストレス解消や消耗したエネルギーの回復のために甘い物やジャンクフードなどをたくさん食べたりすることがありますが、そうすると血糖値が急激に上がりインシュリンが大量に分泌されます。それを繰り返していると、インシュリンが速くたくさん分泌されるように体が慣れてきます。その結果、上昇した血糖値は急激に下がるようになり低血糖の状態になります。低血糖になると空腹になりエネルギーが不足してしまいます。
そうなると体はエネルギーとなる糖を手に入れるために、副腎という所から血糖値を上げるためのホルモン・アドレナリンを大量に出します。この大量のアドレナリンが不安、恐怖を感じさせるためパニック発作の原因となると考えられています。
私も昔は少しでも空腹を感じると不安になるので、何かすぐに口に入れられるものを携帯するようにしていました。
習慣やストレスからいつも甘い物をたくさん食べていると、低血糖→アドレナリンの分泌、の悪循環になってしまうので、甘い物はなるべく控える必要があると思います。
また、料理に白砂糖を使うのも血糖値を急激に上げる原因になるので、きび砂糖や黒糖、はちみつなどに変えたほうがいいです。あとできたら玄米や分つき米、白くない全粒粉のパンなどを食べるのも低血糖になりにくく、栄養面でも優れているのでお勧めできます。

*冷たい物を摂りすぎない―以前、食生活3 冷たい物を摂りすぎないの記事にも書きましたが、腸には人体の免疫機能の60%が集中しています。
しかし、冷たい物を摂ると腸を冷やしてその免疫の働きを低下させます。そうすると腸のパイエル板という所から腸内細菌が大量に体内に入り、血液の流れに乗って体中の細胞にばらまかれるようになる、と医学博士の西原克成先生はその弊害を説明します。(西原理論では、口呼吸をした場合も、のどの免疫の働きを悪化させ、同じくバイ菌が体内に取り込まれるそうです)
細胞に入り込んだバイ菌は、体のエネルギーを作る細胞内のミトコンドリアの働きを弱め、アレルギー疾患や免疫病の原因となったりしますが、脳細胞に細菌が入り込み炎症を起こした場合、パニック障害などの精神疾患の原因になると西原先生は述べています。
西原先生はパニック障害やうつ病の患者がどういった細菌に感染しているかO-リングテストで判定して、それに合った抗生物質を処方する方法でこれらの症状を治療しているそうです。
この説に興味を持たれた方は「マンガと図解でやさしくわかるパニック障害 うつ病は腸のバイ菌が原因」(たちばな出版)という本を読んでみて下さい。
これはあまり聞いたことのない説なので怪しく思われる方もいるかもしれません。しかし、西原先生はその免疫について書かれた著作を読んでもらうと分かりますが、現代医学に頼りすぎない健康のあり方を真摯に考えるしっかりした先生ですので、その考えは傾聴に値すると思います。
また冷たい物の摂りすぎがパニック障害の最大の原因かどうかは分からないですが、何らかの影響も考えられますので、冷たい物には注意が必要でしょう。

(次回に続きます)

パニック障害は脳の青斑核や扁桃体の異常で起きる病気なので、それらの機能に働きかける薬を飲めば治る、という風に現代医学では考えられています。そのやり方で良くなる人もいるのでしょうが、良くならない人も一方ではいると思います。
理論はしっかりしているのだからこれで治らないのは人間の方がおかしい、と医者が考えているかは分りませんが、理論が人間に合わないのならそれは理論がおかしいという事でしょう。
パニック障害の原因ははっきり解ってないないみたいですし、ネットで調べればさまざまな治療の方法が出てくるように、治療にはいろいろなアプローチがあると思います。
それらのやり方はどれが正しいとかではなく、人の体形、体質が違うように、パニック障害になる原因も人それぞれ異なると考えられるので、自分に合ったものを見つける必要があるのではないでしょうか。
この記事でもいろいろ紹介していきますが、そういった様々なものの中から選ぶのは難しく思えるかもしれません。でも、そんな時は、自分がやってみたいと感じたものを試してみると良いのではないでしょうか。
そして、やってみて効果が明らかにあるものを続けていって、あまり良さの感じられないものは止めればいいだけのことです。一つの方法にこだわって一喜一憂するよりも、気分良く思えるものをやっていってポジティブな気持ちでいる方が良いです。
パニック障害と間違いやすい病気(バセドウ病、高血圧、心臓疾患、貧血、メニエル病など)もあるので注意が必要ですが、パニックの発作自体は命にかかわるものではないので、薬に頼る前にやれる事はたくさんあります。
前回の記事で、私がパニック障害を克服するために行った方法があるという事を書きましたが、その方法はある程度時間がかかるやり方かもしれないので、まずはこれから紹介する方法を参考にしてみて下さい。私のやり方はその後に書くつもりです。

まず最初にパニック発作の起きる大きな要因は、やはりストレスだと考えられるので、自分の受けているストレスについて考え、それに対処するのが大切でしょう。
原因である大きなストレスをそのままにして治そうというの無理がありますし、自分では気付いていないストレスもあると思うので、パニック障害は自分のあり方を見つめなおす機会という意味もあるのかもしれません。

薬を使わないパニック障害の治療としてはカウンセリング、認知行動療法が最初に挙げられます。
現代医学でも薬物治療と併用して行うべきと考えられているものなので、カウンセリングを受けている方も多いと思います。
これは薬による治療よりははるかに良いと思います。ただ、私は受けたことがないので分かりませんが、当たりはずれがあったり、お金がかかるといったこともあるのでしょうか。
私も自分で治していた時には、暴露療法的なことをやって行動範囲を広げました。毎日自分が行けると思える距離まで行くようにして、病気になる前と同じように行動ができる所までになりました。
私なりのコツは無理してやらずに、自分が大丈夫と思える所までしか行かない事でした。自分が行けると思う所にはたいてい行けるので、その範囲を少しずつ広げていくようにしていました。逆に行けないと思ったり、できないと感じる事は。無理に挑戦しませんでした。
また、暴露療法はイヤだなと思う場合には、やらない方がいいでしょう。
出来るか出来ないかで迷ってエネルギーを浪費するなら、そのエネルギーを自分が積極的になれる違うことに使った方がいいと思います。そうやってポジティブな状態にいる事を続ければ、外に出ていく事や今まで出来なかった事をやろうとするエネルギーを得られるようになります。
認知行動療法の参考になる本として「パニック障害からの快復」(シャーリー・スウィード著 築摩書房)というのが興味深かったです。
アメリカの人が書いた本ですが、パニック障害という病気についての説明、薬なしで治すための心構え、方法が詳しく書かれています。アメリカ人気質なのかとてもポジティブでテンションの高い本なので、日本人とちょっとノリが違う気もしますがいろいろ参考になると思います。
認知行動療法以外によく勧められるものとしては、自律訓練法などのリラックス法、鍼灸、整体やツボ押し、またツボを使ったFAPやEFTという感情をコントロールする方法、漢方薬などがありますが、やはりこういった事を薬で軽快されない方たちは試してらっしゃるのでしょうか?漢方の治療は「薬なしで自分で治すパニック障害」(森下克也著 角川SSC新書)という本に説明されています。この本も脳の異常という視点だけによらない原因や、薬以外の治療について書かれた参考になる本です。

呼吸はパニック障害と関係が深いと言えます。
過呼吸の症状がパニック障害につながっていく場合もあるそうですし、パニック障害になる人は呼吸が浅いということも多いと思います。
不安な感情からあれこれ考えをめぐらせていると、呼吸は乱れて浅くなります。呼吸に敏感な人はこれが過呼吸につながり、パニック障害の症状を重くします。
また息をたくさん吸ってみた時に肩が大きく上がる人は、お腹を使った深い呼吸の出来ない、常に体が緊張状態にある交感神経過剰の人です。
こういった人は定期的に呼吸法を行うことで、より良い呼吸ができるようになります。
呼吸法で深くゆったりした呼吸をすると、自律神経を整えて気持ちを安定させられます。息を吐くことが大切で、吸うよりも吐く時間を長くすることによって、心身をリラックスさせる副交感神経の働きが強まり、不安を和らげてくれます。
パニック障害の専門書でも、不安を感じた時にやる呼吸法のやり方はよくでているので、行っている方も多いと思います。
不安を感じた時に行う方法の他にも、健康法として行う呼吸法のやり方もたくさんあるので(有酸素運動なども呼吸法でしょう)、自分に合うと思うものをみつけて行ってみて下さい。呼吸法は続ければ続けるだけ成果がでます。
このブログでも、私がいつもやっている呼吸法と楽に呼吸が出来るようになる方法を紹介しているので、呼吸のカテゴリーの所を参照下さい。無努力と一応タイトルにしているので、簡単にできる事ばかりを紹介しています。
プロフィール

Author:まやと
努力なしで最大限の成果を得られる健康法を日々探求しています。趣味 野菜料理を作る 音楽を聴く
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