7年ほど前、一日中尿意を感じて困ったということがあります。
 それまでもどちらかというとトイレは近い方でしたが、そのときはいくらトイレに行っても、またすぐに行きたくなる状態でした。何度もオシッコをして、もう出ないはずなのに尿意が起こってくるので、夜も眠れず頭がおかしくなってしまいそうでした。
 病院に行くと、尿検査ではなんの異常もないので(尿でかなりいろいろ分かるみたいです)、前立腺炎じゃないかとの診断です。薬を飲んで様子をみてくださいと言われ、すがるような気持ちで薬を飲んでいいると、症状は多少軽くなり、24時間尿意があるということはなくなりました。
 それでも、トイレに行く回数はかなり多いまま変わりません。そして、薬がなくなり飲まなくなると、症状がまた悪くなっていくように思えます。
 再び病院に行くと、検査ではどこも悪いところはないから気にしすぎではないか、と言われました。
 一応何でもないのなら、医者や薬にこれ以上頼っても仕方ないと感じ、自分で良くするすることにしました。
 その後、自分なりにいろいろと試行錯誤して、どうにか頻尿になる以前の状態に戻ることができました。今回の記事では、その頃に私が行った方法を紹介したいと思います。
 それらが頻尿になぜ効果的だったのかは、はっきり説明できないのですが、行うとその当時の悩ましい尿意を減らすことができた方法です。これらを地道に続けていった結果、頻尿が改善したと私は思っています。
 今もどちらかといえばトイレは近いほうですが(午前中は特に行きたくなります)、日常生活に支障をきたすことはありません。
 原因のはっきりしない頻尿で悩んでいる人はけっこういるみたいですから、そういった方に少しでも役に立てばと思っています。それほど難しいことはない方法なのでよろしかったお試しください。



 まず初めに紹介するのは、脚のつけ根のそけい部を押すという方法です。これは寒い時期になってトイレが近くなってきた、というときに今でも行っています。
 そけい部に頻尿改善のツボがあるのか、リンパ節をほぐすことに意味があるのか理由は分かりませんが、尿意を抑えるのにかなり有効な方法です。
 ここを押すと体に悪いということはないでしょうから、寝る前や入浴時にゆっくりもみ押しすることをお勧めします。

 次に紹介する方法は、あお向け寝でヒザを立てた状態にして、そこから腰を浮かすというものです。
 頻尿の原因として考えられるものに、骨盤の歪みがあります。こうやって腰・お尻を持ち上げることで、骨盤が調整されるのか、尿意がやわらぐのを感じました。
 腰を上げて筋肉を鍛えるというかんじではなく、ただちょっと上げるだけで効き目があったので、寝床などでやってみてください。

 私の頻尿は夜寝ているときが特にひどく、一番大変な時期は尿意が気になって、毎晩5回くらい起きていました。
 ですから、寝ているときにトイレに行く回数を少なくする方法はいろいろと工夫しました。
 その中で効果があると思ったのは、うつぶせで寝ることです。
 枕なしでうつぶせに寝ると、多少尿意があっても大丈夫という気持ちになれました。また、膝を曲げて脇のほうに引き上げるような体勢のうつぶせ寝もけっこう効果的でした。
 うつぶせ寝をすると、骨盤まわりの筋肉の緊張がほどけるということがあるそうなので、そのことが尿意を刺激するなんらかの筋緊張をリラックスさせてくれるのかもしれません。
 でも、うつぶせ寝は去年の11月7日の「うつぶせ寝の効果」という記事に書きましたが、できる人とできない人がいると思うので、無理に行わないようご注意ください。

 夜中に何度も尿意を感じるのはさすがにつらかったですが、その時トイレに起きるたびに行っていた独自の対策があります。自分で「尿意視」と呼んでいた方法ですが、私はこれを地道に行ったおかけで、悩ましい尿意から解放されたと思っています。
 「尿意視」のやり方は前のものよりちょっと複雑です。
 まず、トイレに行きたいと思ったら、その尿意、オシッコをしたいと思わせる下腹部の感覚に意識を向けます。
 そうしたら、その尿意の感覚を感じなくする、またはその感覚から逃げるような感じで体を動かします。
 これはちょっと分かりにくいかもしれませんが、意識を集中して行うと、体をよじらせるような動きが出てくると思います。この動きは、人それぞれ違うものになるはずです。
 トイレに行ったらこの「尿意視」をまずやって、それからオシッコするようにしてみて下さい。これを行っていくことで、尿意を起こす原因となっている体の歪みを正して、排尿機能の異常をより正しいものへと近づけてくれると私は考えています。
 これは、すぐに尿意をしずめるという方法ではありません。私自身これで良くなるか疑問を持ちながら行っていました。でも、尿意視を行うたびに、体(特に背骨)の歪みを直しているのが感じられます。
 私は、体のほとんどのトラブルは歪みからくると考えているので、頻尿も体が整いさえすれば改善すると思っていました。だから、こうやって歪みを正していけば絶対に良くなるはずだ、と思って尿意視を続けたところ、だんだんとトイレに行く回数が減り、頻尿が気にならなくなりました。今では夜のトイレは、一回行くかどうかというかんじです。

 最後に紹介する方法は自発動です。これは「尿意視」と関係したものです。
 私が「頻尿は気のせいじゃないか」と病院で言われたときに、「じゃあ自分で何とかしよう」と考えたのには理由があります。それは、そのころ自分なりに健康法として行っていた自発動に自信があったからです。
 自発動というのは、体が自らを健康にしようとして起こす無意識的な動きのことです。(自発動の詳しいことはカテゴリーの自発動のところをご覧ください)
 自発動を行うと、体の歪みが自然に整ってきます。しかし、自発動は体全体を整えていくものなので、頻尿にすぐ効果があるわけではありません。
 そのため、頻尿をより早く改善させるために考えたのが尿意視です。尿意視の動きは、頻尿改善のために起こす自発動といえます。
 
 トイレに行かないために水分をあまり摂らなかったり、西洋薬や高価なサプリを飲み続けている人もいると思います。しかし、そういったことは不自然な方法だと思うので、根本的な改善のためには、そういったものに頼らない自分なりの方法を見つける必要があるのではないでしょうか。
 私としては頻尿を改善するためには、自発動と尿意視を行うのがとても良いのではないか、と思っています。


 頻尿は膀胱や尿道・前立腺などの尿路感染症、また糖尿病や腎機能の低下などの病気などによって起きることがあります。ですから、今まで何でもなかったのに症状がでてきたら、まず病院に行って診てもらう必要があるでしょう。
 しかし、原因が分かり、治療してもらって良くなればいいのですが、原因が分からなかったり、心因性のものと言われたり、薬を飲んでも治らなかったりという人もいるはずです。そんな人に、今回紹介した変わった方法が役立てばと思っています。
 


 今回の記事はかなり前に書きました。しかし、そのときにブログに載せなかったのは、記事を書くために頻尿の経験を思い出していたら、再び頻尿気味になってしまったからです。(やっぱり頻尿は心の持ち方ということがあるようですね)
 症状を克服できていない人が、頻尿改善を言ってはいけないだろう、と記事は書いたままになってしまいました。
 そういう経緯があったのですが、その頻尿もしばらくすると治まりましたし、今回前に書いたものを読み返しても症状がぶり返すこともなかったので、記事にしてもいいかなと思いました。
 頻尿は、老化や心因からくるもの、自律神経のバランスの悪さといったことからも起きて、原因が良く分からないということも多いそうです。だから改善させるためには、気長に取り組まなければならないのかもしれません。
 しかし、私もなかなか良くならず、一日に何度も襲ってくる尿意に、「ホント勘弁して」と暗い気持ちになってしまうこともたびたびでした。
 そんなときに、私の気分を軽くさせてくれる言葉がありました。これは病院に行ったときに、若い先生が言ってくれたものですが、頻尿に悩む人にとって良い言葉だと思うので、これを最後に書きます。

 その先生は、頻尿がひどいという私のノイローゼ気味な訴えに、「尿がでないで困っている人に比べれば、出る方がよっぽどいいのだから、どんどん気にせずにトイレに行けばいいんですよ」と言ってくれました。
 トイレに行き過ぎるのが、恥ずかしく良くないことだと思っていたから、この言葉には救われた気持ちがしました。
 考えてみれば、オシッコをしてスッキリすることは気持ちの良いことですから、トイレに行くのは楽しいことだと考えれば悪くはありません。
 それからは「行きたいなら気のすむまで行けばいいだけのことだ」と開き直り、我慢したり落ちこんだりせずにトイレに行くようにしました。(もちろん尿意視もやりながらです)
 頻尿で悩んでいる方も、つまらないことが多い世の中で、自分には 楽しみが人より多い、と考えるようにしてみると少し気が楽になるのではないでしょうか。
 そして、そうやってオシッコするのは楽しい、と思いだすと、変な話、あまのじゃくな性質を持つ体は楽しことを減らそうとして、尿意を感じさせなくなる、なんてことも起きるかもしれません。



 (前回からの続き)

 TPP に賛成する人は、ISD条項は今まで日本が締結してきた他の国との貿易協定にも入っている。だから、アメリカ企業が日本を訴えようと思えば、その第三国を経由して訴えられることも出来たのだからISDで訴えられる心配をする必要はない。ISD条項は、法の整備が進んでいない発展途上国と企業のトラブルを解決するためのものだから、日本には関係ない話だ、ということを言います。
 しかし、人を陥れようとするためにしか見えないあの膨大な条文(すべて読む人はどれ位いるのでしょうか?)と、ISDで訴えを連発されているカナダやメキシコの例(常識では考えられない訴えや、環境汚染を防止するような法律・司法判断でさえも覆して巨額の賠償金を得ている)、さらにアメリカとISD条項の入ったFTA(自由貿易協定)を2012年に締結した韓国の例を見れば、ISD訴訟による問題が日本に起こらない、と考える方に無理があると思います。

 米韓FTA締結後、韓国ではISD訴訟を避けるため63本もの国内法の改正が行われました。
 地方の自治体が、ISD訴訟を恐れて農産物の地産地消を奨励する条例を変えた、ということもあったそうです。
 また、環境対策として行う予定だった自動車の排ガス規制が、アメリカ車の販売に影響を与える、ということで取りやめになりました。(もし導入していたら非関税障壁だとISDで訴えられる)そして、逆にアメリカ車に有利なように大型車の減税が導入されたりしたということです。
 最近では、米韓FTAで初めてのISD訴訟として、韓国政府がアメリカ系投資ファンド・ローンスターに訴えられました。これはローンスターが韓国の銀行の株式を売却しようとした際に、韓国政府が承認をわざと遅らせたため1800億円の損害を被った、そしてその株式売却で得た利益への課税も不当だ、として5000億円(!)近い賠償請求をしたというものです。
 訴訟の結果はまだ分からないようですが、裁判がアメリカ寄りになっているといわれる通りローンスターが勝ち、多額の賠償金を得るとなると、本当に国を破滅に導きかねないことになってしまいます。

 米韓FTAには、ISD条項のほかにもひどい取り決めがたくさんあります。
 一度自由化した制度は後戻りできないとする「ラチェット条項」(例えばアメリカでBSEの牛が発見されたとしても、韓国は輸入停止の措置をとることができない)
 韓国が協定に違反していなくても、アメリカ企業が思うように利益を上げられなかった場合に韓国政府を訴えることができる、という言いがかり以外の何物でもない「非違反提訴」
 そのほかにも「サービス業の非設立権」「最恵国待遇」といった韓国に不利になる条項が数多く含まれた不平等な協定になっています。
 また、外国病院の開設、郵便局の生命保険や年金保険への介入、また関税の自由化で畜産業の廃業が増えた、といったTPPで日本に懸念されているようなことも実際に起きています。
 こうなると、韓国はFTAで国の主権を奪われた、と言ってもいいのではないでしょうか。

 米韓FTAから比べればTPPのほうが少しはましかもしれませんが、ISD条項が入っているし、一度発効してしまえば永久に後戻りできないのは同じでしょう。
 つまり、TPP以降は日本が、外国人投資家の意に反することは決められない国になる、もっと言えば金もうけのことしか考えない人間の言いなりの国になる、ということです。
 また、TPP発効の7年後には再協議することが決められていて、そのときに今回守ることができたとされる農産物5品目の開放を再び迫られるだろうし、さらなる要求もされるのは容易に想像できます。


 TPP条約は日本の憲法・法律の上位に位置するものになりますが、アメリカの場合はTPPはアメリカの法より下にくるということです。(だんだん書くのもバカらしくなってしまいます)
 しかし、そのアメリカでもいくつかの理由からTPPへの反対が強まっています。
 多くのアメリカ人も日本人と同じように、TPPは多国籍企業・投資家の利益になるだけと考え、自分たちを守る法律をいいように変えられてしまう、安全基準がいいかげんな国からの食品輸入が増えてしまう、外国からの労働者が増えて自分たちの仕事が奪われる、ということを心配しているようです。
 一方で多国籍企業も、条約成立のためにアメリカ政府がいろいろと譲歩したため自分たちの思うような利益が得られない、と反対しているということです。
 次期大統領候補の多くも反対を表明していますし、このまますんなりと議会で承認される見通しはないと報道されています。
 TPPが発効されるためにはアメリカと日本の承認は最低条件なので、TPPをゴリ押ししていたアメリカでもめて承認されずに終わり、ご破算ということになればいいのに、と本気に思ってしまいます。



 テレビにTPP 反対派の人が出演するする際には、ISD条項について触れないように言われるそうです。
 TPP で莫大な利益を得たい外国人投資家や大企業は、是が非でもTPPを推し進めるために、国民に一番知られたくない問題ISD条項について隠しておきたいのでしょう。
 そのため自分たち(大株主・広告のスポンサー)に従順なテレビや新聞などのメディアを操ってISD条項には触れさせず、TPPを「農業の問題」「農業VS工業」といったことのみの限定した問題、と国民に思わせようとしています。(もちろん農業の衰退も重要事ですが)そして、大筋合意しただけで国会の承認手続きがまだ残っているTPPを、さも決定したかのように扱っています。こうやってメディアコントロール、世論の誘導を行っているのでしょう。
 アメリカや大企業の言いなりである政府官僚・マスコミは、TPPで日本が多国籍企業・外国人投資家に乗っ取られても構わない、自分たちには関係ない、と思っているのかもしません。
 結局、日本や韓国、アメリカ、そのほかの国にしても利益を得るのはごく一部だけで(マスコミも役人もそのおこぼれをもらう側です)、大多数の人々にとって良いところなど全くなく、かえって生活が貧しくなる、というのがTPPの本質だと思います。
 しかし、TPPの承認がアメリカでも困難になっているように、日本だってどうなるかまだ分からないはずです。農家の反発が強いため来年の参院選前の承認は避けるといった話や、ISDなどの問題が大きくならないうちに年明けの通常国会でさっさと承認してしまおう、という話などがあるようです。
 どちらにしても農業問題に加えて、医師会の懸念もあるだろうし、食品安全の心配から消費者団体も黙ってはいないだろうからそれほど簡単にはいかないのではないでしょうか。
 

 今回の記事は、国の決定をねじ曲げ、巨額の金をむしり取るためにあるISD条項の危険性についてお伝えして、TPPの問題に関心を持ってもらえたら、と思い書きました。少しでも多くの人が知ることは、数の力で押し切らせないことにつながると思います。
 今年は残念ながら法案は通ってしまいましたが、安保反対の声が大きく上がった年でもありました。
 安保の問題は、政権が代わればまた変えることも可能ですが、TPPは動き出したら止めることが不可能になってしまいます。この問題は子々孫々まで日本を苦しめかねないものですから、安保のときよりも大きな声で反対すべきなのではと思います。

 TPP発効のためにはアメリカと日本の承認に加え、カナダ・メキシコなどいくつかの国の承認もあわせて必要です。(カナダではTPP賛成の政権が選挙で負けました)
 だから、まだ多国籍企業・外国人投資家のための条約TPPを止めることは可能なのだと思います。だいたい、影響を受ける人たちに交渉過程を何も知らさずに協議して、それを修正できもしないで承認するだなんておかしすぎるでしょう。
 TPPで経済が活性化する、なんていうマスコミの言うことに淡い期待などせず、この問題は私たちの生活基盤・財産を奪われるという緊急の問題だと考えるべきです。
 日本ではもう決定という空気になっていますが、まだまだこれから反対の声を届けられるはずですので、今からでもネットや関連書籍でいろいろと調べてみることをお勧めします。
 私たちの生活が、金もうけのことしか考えていない人間のためのものになるなんて考えたくもありません。




 2ヶ月ほど前にTPP(環太平洋パートナーシップ協定)が大筋合意しました。
 数年前にTPP協議参加を議論しているときから、関税が自由化したら農業が壊滅的な打撃を受ける、と農家の人は反対していました。(その頃野党だった自民党も「断固反対」と言っていた)
 しかし, TPPに入った方が工業製品の輸出等につながり国益にかなうとして、2013年に参加することを安倍政権が決め、その後加盟各国の協議が続けられて合意に至りました。
 日本政府は農産物の主要5品目を保護することは出来たとしましたが、ほかの農水産物は早いうちに関税がゼロになるのでその影響が大きい、と農家は反発しています。これについては安倍総理が「農林水産業はしっかり守る」として、国民人気の高い小泉進次郎議員を農林部会長に任命して農家の説得にあたらせ、さまざまな保護策も検討しているようです。
 TPPについてのマスコミの論調は、危機に立たされる農業は国が多少援助しなければならないが、輸出が増えたり、外国から安い食品・製品が入ってきたりするので、メリットの方が上回り全体としてはTPPは歓迎すべきものだ、ということになっているみたいです。

 私の住んでいるところは農村地帯ですが、TPPによって農業が一気にダメになるなんていうことはちょっと想像がつきません。実際にそういうことが起きるのでしょうか?
 まあ、安い外国の食品・農産物が入ってきても安全性に疑問があるので、どちらかといえば国産のものを買うだろうし、土地のある田舎は家庭菜園で野菜を作るという手もあります。
 経済が活性化するといっても、潤うのは大企業ばかりだろうし、庶民にはそのおこぼれが少しははあるかどうか、といった感じだろうから全く期待はしていません。
 ですから、私のTPPに関する知識感想は「自分の生活にはあまり影響がないだろう」といった程度で、ほとんど関心を持ってきませんでした。
 そして、たいていの人もこんな風に感じているのではないでしょうか。


 しかし、2週間ほど前にMXテレビで放送された「バラいろダンディ 木曜日」で、認知科学者の苫米地英人さんが、TPPの問題点について私が今まで聞いたことのない解説をしているのを見ました。
 それによると、TPPは「関税自由化」「農業VS工業」「農業の今後」といったとらえ方をされがちですが、TPPにはこれら以上に重大な問題が隠されていて、TPPの本当の狙いはそちらにある。
 TPPを推し進めたのは、それによって莫大な利益を得ようとしている多国籍企業・外国人投資家で、このとんでもない条約で日本は壊滅的な被害を受ける、と苫米地さんは短い時間で分かりやすく説明されていました。
 TPPは関税の自由化ということだけでなく、著作権・公共事業・金融といった多くの分野についての取り決めですが、一番の問題はISD条項というものだそうです。
 ISD条項は、投資家・企業と国家の争いを解決するために設けられたものです。これは当初、法整備が未発達な発展途上国と企業の争いを調停するために作られました。
 しかし、近年、このISD条項を使って、投資家・企業が自分たちに不利だと思う他国の制度や法律を「不当な差別である」と裁判に訴え、巨額の賠償金を得ることが多くなっています。
 この条項では、投資家・企業などが国家を「国際投資紛争解決センター(ICSID)」というところに訴えることが出来ます。
 このICSIDは、アメリカが実権を握っている世界銀行の傘下の組織で、常にアメリカに有利な判決を下すところだそうです。(アメリカ企業は、アメリカとISD条項を含む貿易協定を結んだカナダ・メキシコに対して不合理な訴訟を何十件と起こして裁判で負けたことはなく、多額の賠償金を得ています。一方、アメリカが訴えられて負けたことはありません)
 この審理はワシントンDCで非公開に行われ、控訴もできないものです。
 ここに日本政府や地方自治体が訴えられると、裁判費用だけで年間数億円かかってしまいます。そして、裁判に負けると何十億円以上という巨額の賠償が課された上に、法律や制度の変更を迫られるという、まさに国の主権を奪われるようなことが起こる可能性があります。
 TPPは多国籍企業が莫大な金をもうけ、脅し取るために作られたもので(もちろん大きなターゲットは日本)、日本の憲法や法律より上位に位置づけられるものであり、TPPが始まってしまえば国や都道府県、政府系企業はさまざまなことで多国籍企業・外国人投資家に訴えられて破産する、とまで苫米地さんは言っていました。(苫米地英人さんは、ご存知の人も多いと思いますが、幅広いさまざまな分野で活躍されている、ちょっと他に比べる人がないような才人です。日本のアンタッチャブルな存在である電通を批判をするような骨のあるところに私は好感を持っています)
 TPPは1000ページもの長い条文にされています。
 これは通常の条約ではありえない量で、そこには関税についてのことなどはあまり書かれてなく、いかに多国籍企業を活動しやすくするか、各国政府の権限を制限するか、が内容の中心だそうです。
 附則の文書にターゲットと考えられる都道府県、政府系企業の名前がズラリと書かれているのが怖いです。
 こうったものを見ればTPPはISD訴訟を仕掛けるために作られたものにしか見えなくなりますが、最近日本政府が出した日本語のTPP概要には、原文に執拗に書かれているISD条項に関するところに何も触れていません。



 苫米地さんの話があまりに衝撃的だったので、TPPについて少し調べてみると、この問題は参加するしない、と言っている頃から懸念されていたことだったみたいです。
 こんな国の存亡にかかわる問題について、なぜ今まで全然知らなかったのだろう、と私は恥ずかしくなってしまいました。でも、ISD条項についてはマスコミでそれほど取り上げられてこなかったので、世間の多くの人は私同様知らないのではないでしょうか。(民主党政権のときの国会答弁で野田総理も知らない、と言ったそうです)
 国の主権がなくなりかねない、と誰もが騒ぐであろうこの問題が、マスコミで一向に取り上げられないのは、テレビの民放各局は大株主の外国資本に乗っ取られ、新聞はTPP賛成の大企業から広告をもらっているからでしょう。これにアメリカの言いなりの政府・官僚も加わって本質を知らせず、TPPを進めてしまおうという魂胆なのだと思います。



 多国籍企業が変えたいと思っている日本のルールは次のようなものがあります。

 <食品の安全基準> 添加物・残留農薬の規制や、食品の添加物・原産地・遺伝子組み換えの表記義務が、非関税障壁(貿易の自由を妨げるもの)だとアメリカの食品会社がISD訴訟に訴える可能性がある。今は食品に義務付けられている遺伝子組み換えの表記が廃止されると、遺伝子組み換え食品が大量に出回るようになると予想されます。

 <医療制度> 当初から根強くあった、日本の国民皆保険制度が壊される、という心配は今のところ大丈夫みたいですが、日本の薬の価格が不当に低い、と薬の価格決定の仕組みの変更を要求されることがあるかもしれない、ということです。
 すでにTPPの取り決めで安価なジェネリック医薬品使用に今より制限が加えられたようですが、薬の価格が上昇すると国民皆保険制度の赤字が大きくなり、制度を支えられなくなってしまいます。そして、そこからアメリカ企業の望む、高額な混合診療の解禁、民間の医療保険の導入、株式会社の病院経営参入、といったことにつながっていく可能性がある、と言われています。

 <自動車制度> 現在の日本の安全基準を満たさない外国車でも、その国の安全基準を満たしていれば販売できるように制度変更を求められたり、軽自動車やエコカーが優遇されていることが非関税障壁であると訴えられる可能性があります。

 <ゆうちょ・簡保・農協共済など> これらの貯蓄や保険が民間に比べて不当に優遇されていると批判し、さらにそのお金が日本国内だけで運用されているのでは自分たちの儲けにならない、と海外に投資できる仕組みに変更させようとする。(もうそうなっているんでしたっけ?)

 ここまで挙げてきたことは、今までにもいろいろと変更させられてきたことだけど、ISD訴訟を使って「自由貿易の原則に反する」とさらに大きなルール変更を迫り、巨額の賠償金を得ようとしているのでは、と懸念されています。
 またTPPの長い条文が複雑でさまざまに解釈できることから、政府・都道府県がいろいろと予想もしないことで訴えられる可能性があって、日本のことを私たちで決められなくなってしまいます。
 例えば、今政府が農家へのTPP対策として所得保証を検討していますが、これも自由な競争を妨げる非関税障壁としてISDで訴えられる可能性があるそうですし、ほかにも地方の自治体が農産物の地産地消を推進するようなことを言ってもダメになったり、公共事業も外国に解放されて英語でも募集するようになる、といったことでさまざまなトラブルが起きるのが予想されます。
 また、現在マイナンバー制度が始まりましたが、これもTPPがもっと前に始められていたとしたら、マイナンバーのシステム構築を日本の企業だけが受注できるのはおかしい、とISDで巨額の賠償とともに訴えられる案件になる、ということを苫米地さんは言っていました。



 (次回に続きます)



プロフィール

Author:まやと
努力なしで最大限の成果を得られる健康法を日々探求しています。趣味 野菜料理を作る 音楽を聴く
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