最近、酵素ダイエットや酵素ドリンク・サプリといった言葉をよく目にします。
 また酵素をたっぷり含み、ビタミン・ミネラル等の栄養も豊富なスムージーや野菜ジュースを自分で作って飲む人も増えていいます。ですから、一昔前までは耳にすることもなく、あまり関心も払われなかった酵素は世間的によく知られたものになり、今はちょっとしたブームと言ってもいいのかもしれません。
 この酵素の流行は、ナチュラルハイジーンやローフードといった食に関する海外の考え方の影響、ベストセラーとなった新谷弘美先生の「病気にならない生き方」、また酵素について詳しく書かれた鶴見隆史先生の著作などによってもたらされたように思います。
 鶴見先生については、知らない人もいるかもしれませんが、アメリカ発祥の「酵素栄養学」を日本に紹介された方です。
 「酵素を理解することで健康につながる。人の寿命は体内酵素の内在量に左右される」と主張する鶴見先生は、酵素と健康の関係について分かりやすく説明した本を数多く書かれています。
 酵素とは何かからその働き、体内酵素を消耗させない生活習慣、酵素を摂る食べ方といったそれらの本の内容は、知っていると健康にとても役立つものだと私は考えます。
 そこで今回は『「酵素」の謎』(鶴見隆史著 祥伝社新書)という本を参考に、「酵素栄養学」の考え方を大まかにまとめて紹介しようと思います。

 酵素の大きさは5~20ナノメートルで顕微鏡では見えないくらい小さいものです。形は球状で、その形を頻繁に変えて動き回るそうです。
 酵素は捕まえにくく、定量計算も困難で、よくわからないことが多い生きた栄養素で、鶴見先生は酵素を「タンパク質という殻に包まれた触媒的な働きをする生命体」と定義しています。
 人の体を構成する100兆個の細胞には、それぞれ数百~数千種類の酵素が存在しています。1つ1つの細胞は毎分100万回の異なった化学反応を行っていて、その化学反応を触媒として仲立ちするのが酵素だということです。
 したがって、人間(及び生物も)の体内で起きるすべての化学反応は酵素なしで行うことはできず、呼吸や会話、食べることから消化、細胞の新陳代謝、老廃物の排出等あらゆることが酵素の働きによるものと聞かされると、いかに酵素が大切かが分かってもらえると思います。

 酵素の種類は大きく分けると「体内酵素」と、生の食べ物の中に含まれる「食物酵素」に分かれます。
 そして「体内酵素」は、人の体内に2万種類以上あるそうですが、その働きによって「消化酵素」と「代謝酵素」の2つに分けられます。
 消化酵素は体に取り入れた食物を消化します。
 代謝酵素は消化・吸収された栄養素を血や肉、筋肉に変え、体をスムーズに活動させる働きをするものです。
 体内酵素は、1日で生産される量がほぼ決まっていて、その作られた1日分の酵素を体は消化酵素と代謝酵素に振り分けます。この時に全体の中での消化酵素の占める割合を少なくすることが健康につながります。
 たくさん食べたり、消化しにくいものを食べると、体は消化酵素を大量に使ってしまい、代謝のための酵素が足りなくなってしまいます。こうなると代謝酵素による体のメンテナンスがうまくいかなくなり、その結果、病気になりやすくなってしまうということです。

 体内酵素を消耗させないためには、まず食物酵素を多く含んだ生野菜・果物・魚の刺身などの生の食べ物と味噌・納豆・漬物などの発酵食品を多くとるようにします。
 食物酵素はすべての食べ物の中に含まれるもので、動植物が死ぬと働きだし、その動植物の本体を自ら分解します。
 食物酵素のこの仕事は「事前消化」と呼ばれ、人が食べ物をかみ砕いて細胞が破れた時に、食物酵素はその働きを始めます。この「事前消化」が人の消化を助けることで消化酵素をたくさん使わなくすみます。
 しかし、食物酵素は加熱されるとその力を失ってしまうので、生の食べ物を食べる必要があります。
 生の食材の重要性を示す例として、動物園の動物に生のエサと加熱したエサを与えてみた場合、病気をせずに長生きするのは生のエサ(酵素を含んでいる)を与えられた方だった、ということがあるそうです。またクモやカエルが死んだ虫を食べないのも、生きた虫を食べることで酵素を摂ろうとしているからかもしれません。
 食物酵素を多く摂る食事には 1・消化が良く、栄養の吸収がスムーズになる 2・消化が良くなることで腸内腐敗を減らし、免疫力を向上させる 3・血液をサラサラにして、血行を良くする、などの効果があります。
 
 食物酵素を摂るためには発酵食品と生野菜・果物を意識的に食べることが必要ですが、野菜・果物をジュースにしたり、すりおろしたりすると、酵素の入っている細胞の膜が壊されるので、酵素がよりたくさん摂れます。
 さらに、よく噛んで食べると、食べ物を細かくする・唾液をたくさん出して唾液に含まれる消化酵素を働かせる・食べ過ぎを防ぐ、などの効果があり消化を助けるので、よく噛むことはとても大切です。
 また酵素は良質の水がないと働かないので、ミネラルウォーターや浄水器を通した水などを一日1リットル以上飲む必要があるそうです。

 そのほかに鶴見先生が指摘する、食事で酵素を減らさないための主な注意点は、
・朝は消化器官がまだ働いていないので軽く食べるようにする(それか朝は食べない)。必要以上にたくさん食べすぎて消化器官を消耗させ、消化酵素を浪費させない。
 食べる順番は生野菜・果物から先に食べる。これらには食物酵素があるので消化が早く、後から入ってくる食べ物の消化を助ける働きもするそうです

・生の食品と加熱した食品の割合は6対4から5対5にして、動物性食品も多少摂る。

・砂糖は消化するのに酵素をたくさん使うので摂りすぎない。食品添加物や薬は酵素の働きを阻害するのでなるべく摂らないようにする。
 またスイカ・ブドウ・ミカンの種などを飲み込んでしまうのは、消化酵素を浪費してしまうのでやめたほうがいいそうです。 
 そして、睡眠中は体が新陳代謝を行い、次の日の酵素を生産するとても大切な時間ですので、寝不足には注意が必要です。

 今回は、酵素と健康についての鶴見隆史先生の考えをまとめてみました。
 基本的には、健康に生きるためには体内酵素、特に消化酵素を消耗させないようにして代謝酵素の働きを高める、という分かりやすい考え方だと思います。
 人の生涯に作られる体内酵素の量はほぼ決まっていて、20代をピークに40代を過ぎると急激に減少していくそうです。
 しかし。潜在的に人は100歳を超えて生きるだけの酵素生産力を持つ、と鶴見先生は推測しているみたいなので、人の健康と寿命は、いかに酵素を浪費しない生活をするか、によって決まると言っていいのかもしれません。
 私も鶴見先生の本を読んでから、生活の中で酵素を消耗しないために出来そうなことは行うようにしています。果物を前より多く、食前に食べるようにしたり、生野菜や漬物を意識的に食べる、など簡単なことですが。
 これで何かが劇的に変化するということではないけど、小さな習慣のつみ重ねが大切だと思います。

 また鶴見先生の本には、白髪と酵素の関係やクジラが食べた多数のアザラシをどう消化するか、腸内細菌の酵素の働き、酵素断食、といった興味深い話もたくさん書かれています。酵素に興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。
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