手洗いを何度も行うことは、強迫性障害の特徴的な症状です。
 他人や床・地面の汚れ、目に見えないバイ菌、排泄物などを過剰に汚いと思ってしまい、それらに触れると汚れを落とすために、手を繰り返し念入りに洗います。
 その汚れが実際に存在して、体に影響することはまずないでしょう。しかし、心の中の想像によって作られた汚れは、無くすことが難しいので、いつまでも手を洗うようになってしまいます。
 こういったことが起きるのは、「汚れがある・それを避けたい」という強迫観念を作りだす心の問題が大きいのでしょうが、手を洗うという動作にも意味があると私は思っています。というのは、手を洗うことには不安を取り除く効果がある、と言われているからです。
 手は脳と密接な関係を持ち、右手は左脳、左手は右脳とつながっています。念入りに手を洗うことは、脳のバランスを整える行為とも考えられます。
 脳のバランスの悪さ・歪みは、精神的な問題をもたらすと言われていますが、両手を合わせて手をよく洗う動作がこの歪みを整え、気持ちを落ち着かせてくれるのではないでしょうか。
 また手を洗うと、手指の緊張をもみほぐす効果もあります。手のこわばりは脳の緊張ともつながっているので、手洗いでこのこわばりを柔らかくすると、不安の解消につながるとも考えられます。

 しかし、強迫性障害では手洗いが症状として現れると、いつまでも手を洗うようになり、日常生活に支障をきたすまでになってしまいます。だから、「手洗いが不安を取りのぞいて、脳を整えてくれる」というのは、強迫性障害の手洗い症状に悩む人にとって正しいと思えない考え方かもしれません。
 それでも、手洗いをやめることに関しては「強迫性障害について2」で書いたように、手洗いを気のすむまで徹底して行えば、手を洗いたい気持ちはかなり弱まると私は考えています。手を洗うのが止められなくなるのは、脳・体が望む行為である手洗いを無駄なことと考え、「止めよう、止めよう」としてしまうところにも原因があるのではないでしょうか。
 この考えは、強迫行為の本当の苦しさを知らない部外者の空想に聞こえるかもしれません。しかし、手をこすり合わせることの効果を私自身が実感したことがあるので、今回どうしても手洗いについて取りあげてみたかったのです。

 以前、このブログでパニック障害について、薬を使わないで治す方法や自身の症状克服の経験を書きました。
 薬を使わない治療法について調べていくうちに、精神疾患に対するセロトニン効果の研究を行っている東邦大学名誉教授の有田秀穂先生の著書などを読むようになりました。その中で、うつやパニック障害、強迫性障害などの精神疾患が、セロトニンという脳内物質の不足と関係すると言われていることを初めて知りました。
 有田先生によると、セロトニンを増やすには「日光を浴びる」、「リズム運動を行う」、「ふれあい」という3つの方法が効果的ということです。
 そんなセロトニンの大切さを知ったある時、ふと、「リズム運動と、手をこすり合わせて脳を整えるという考えを一緒にしてみたらどうだろう」ということが頭をよぎったので、リズムを意識しながら手をこすり合わせてみることにしました。
 これは理屈としては気持ちを落ちつかせることと、脳を整えることを同時に行っているということになります。
 実際にこれを行ってみると、気持ちが落ちつくのが感じられました。そして、自分では克服したと思っていたけれど、その頃まだ少し心の底に残っていたパニック発作への不安がなくなったので、その効果に驚きました。
 そんな私の経験から、この方法は強迫性障害の人の不安な気持ちを落ちつかせることにも役立つはず、と思っています。
 私は今も一日一回行っています。これは簡単な短い時間でできる動作なので、一度試して頂きたい方法です。 

 やり方は、手洗いやハンドクリームをつけるときのように手をこすり合わせます。両手のひらをこすったり、手のひらで甲をさすったり、甲と甲をこすり合わせてたりと決まりなく、気の向くままに行って下さい。決まった動きはなく、手が望むように動かすのがポイントで、これが脳を整えるのに役立ちます。
 そしてこの時に、こすり合わせる速度を、遅くても早くてもいいので、自分の行いたい速さで一定にしてください。一定のリズムで動かすことでセロトニン効果が得られます。
 これを少しの間、一定の速度を保つのが面倒になって、「もういいか」と思うまで行います。私はだいたい30秒から1分くらい行っていますが、もっと長い時間やりたい場合は気のすむまで行ってみてください。
 ただ、注意してほしいのは、頑張ってやらないということです。手を一定の速度でこすって、手の動きが止まったり、動かすのが面倒になったらそこで終わってください。やりたくなくなっても頑張って続けると、毎日やれないですし、脳を緊張させてしまうので逆効果になります。
 また、お手玉をするとセロトニンを増やし、不安の軽減や不眠の解消に効果がある、というのを最近テレビで見ました。このお手玉によるセロトニン効果は、今回紹介した方法と同じことだと思います。
 私は自分の紹介した方法が効果的で、時間も短くすむと思っているのでこちらを勧めます。しかし、お手玉も具体的な分かりやすい方法なので、お手玉のほうがピンと来たという人は、そちらのほうが良いかもしれません。


 手をよく洗って脳のバランスを整えたい、という無意識の欲求が、「バイ菌がある・汚れを避けたい」などの強迫観念を作りだして、強迫性障害のしつこい手洗いを行わせている可能性もあります。
 合掌やお祈りで両手を合わせるのも、脳のバランスを整えて心を鎮めるためとも考えられます。両手を合わせるということには、私たちが思っている以上の意味があるのかもしれません。
 疑似手洗いとも言える今回の「手のリズムこすり合わせ」は、脳のバランスを整え、手洗い症状の改善や不安の軽減、また脳の活性化にも効果が期待できるものなので、ぜひ一度お試しください。 


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