(前回からの続き)
 
 ありのままの思考・感情をコントロールする意識の内言や、その内言を抑圧する独り言も、当然のことですが、言葉で話されています。
 この言葉の内容は、「~しなければ」「~すべき」といった理想や抑制・過剰な規則正しさ、人からどう見られているかという世間体、成功を求める心、さまざまな外からの知識、などから形作られたものです。これらは人の頭で考えられた言葉ということだと思います。
 しかし、ありのままの思考・感情は、意識を超えた、本能に基づくところから生まれてくるものです。その力は強いため、内言や独り言といった頭で作られた言葉でいくら否定しようとしても、消し去ることは簡単ではありません。
 否定され、抑圧されたありのままの思考・感情は、心の中に歪められた形で残ります。それらは自らをなんらかの形で表現しようと暴れるので、心が不安定になります。心が不安定だと再び抑制が必要になり、さらに心が不安定になって…と繰り返し続く悪循環を招きます。

 悪循環のなかに陥っても、精神状態を悪くする外的な要因であるストレスが少なかったり、周囲の人のサポートがあったりすれば、心の安定は保たれて、状態が改善されることもあるでしょう。
 しかし、精神状態や生活全般に関することが、さまざまなことが重なりより悪くなってしまうと、今まで独り言を言っていた主体が嫌になり、否定したくなります。
 独り言を言う主体でもすべてが上手くいかないので、いろんなことを知っていて物事がうまく行える、より理想的で賢い主体が必要と考えるのです。
 けれども、独り言を言う主体以上のものは、意識的には作ることができません。そういった時に、心が自らをコントロールしようと無意識に作りだすのが、幻聴だと私は思います。
 幻聴の内容は、自らを否定するものや命令するものが多いそうです。これは、今まで内言・独り言で言ってきたものと変わりません。だから、内言・独り言・幻聴が、自身をコントロールしようとする仕組みは同じだと言えるでしょう。

 幻聴が聞こえるまでに精神状態が悪くなるのは、自己コントロールが過剰になりすぎていたり、自分を否定しすぎていたりしている、ということになるのでしょう。
 自己抑制が強く、否定的に物事を見すぎるというのは、幼少期の育てられ方によるところが大きいと思います。
 この性格や考え方の傾向を変えるのは、とても難しいことです。それには、抑圧が心の不安定を招くことの繰り返しを断ち切り,たくさんの考え・言葉で複雑になりすぎた心をシンプルにすることが必要です。
 そのために何をすればいいか、また何が大切かについて、私の考えをこれから書いてみます。

 まず独り言を言ったり、幻聴が聞こえるという人は、心を整理するために、自らがいつも行っている抑圧を解いたほうがいいと思います。
 やりたかったけど我慢していたことは、なるべく行うようにします。もちろん警察のお世話になるようなことや、借金をするとかの問題を上積みすることはよくないですが、それでも、周りに気兼ねしていた好きなことを行う、言えなかった不平不満を言う、またやりたくないことは止めてしまう、などを思いきってやってみるのは悪いことではないでしょう。
 ネガティブな思考・感情・欲求も、独り言、内言で抑えることなくどんどん言ったり、人のいない所で溜まっている感情を大声で叫んだりして、思いを一人で吐きだします。この思いは、あまり人に聞かせられるものではないはずなので、一人で徹底的に出すのがいいと思います。
 ひどい言葉がでてきて、こんなことを言うと自分がとんでもなく悪い人間になってしまう、と心配になって怖くなるかもしれません。でも、心にあるものを抑えこまずに吐きだしてしまうと、これまで蓄積され渦巻いていたネガティブなものは発散され、その力は弱まってきます。
 ネガティブなものが少なくなって心の中の抑圧が弱まれば、独り言や幻聴が現れることも減ってくるはずです。

 ありのままの思考・感情は、決してきれいなものばかりではありません。人は理性や理想といったもので、ありのままの思考・感情を強制的に従わせようとしたり、心から消し去ろうとします。しかし、それが簡単に成功することはありません。
 この自分の中で起きる争いから、葛藤や悩み、終わることのない問題が生まれてきます。押さえつけられた本心は、必ず自らを表現しようと反発するので、抑圧するのは決して良い方法ではありません。
 このありのままの心への対処法は、いつでも抑圧しかないと考えられてきましたが、それとは違った取り組み方があります。
 そのためにまず、ありのままのものを抑圧しないようにします。そして、否定せずにはいられない、または肯定すると自己中心的になってしまうネガティブな思考・感情が、心に現れるのをただ見るようにしてみて下さい。それまでのように、あれこれ否定・批判することなく見ます。
 これは内言や独り言の言葉なく、黙って心の動くままを見つめるということです。
 言葉の本質的な性質には、分類や比較ということがあります。言葉で何かを考えることには、常に他のものや以前のものといった事との対比が含まれています。そのため、人は言葉を話すことや考えることによって、無意識に対象の優劣をつけることになりがちです。
 それがありのままの心の批判や否定につながり、何度も言うように、心の反発・不安定を招きます。
 しかし、(このことは前々回の記事に書きましたが)ありのままの心を静かに見つめ、心が動くままにさせれば、ありのままのものは自ら持つエネルギーを解消してしまいます。したがって、それが心に根付くことはありません。
 干渉して動くのを邪魔されるから暴れるわけで、言葉なく見つめ、十分に動くようにさせれば、ありのままの思考・感情は消え去っていきます。
 例えば、人の不幸を望む心が起きたとき、ふつうはそんなことを考えてはいけないと思ったり、それに同調してすすんでそう思ったりすると思います。
 しかし、自然に現れた不幸を望む心を、否定も肯定もせず黙って見つめれば、それは現れた時と同じように自然に消えていきます。たいてい私たちは、起きた思いに対して何らかの反応・判断をしてしまいますが、そのことがネガティブな思いに力を与えていることになってしまうのです。
 すべての問題はネガティブなものの中にあるのではなく、それを抑えこもうとすることから起きてきます。
 憎しみや怒りなどのネガティブな感情が、起きなくなることはないですが、起きたら起きたでそのつど見つめて片づけていけばいいだけのことです。
 また、否定・批判しないで思考・感情を見つめ知るようにすれば、それらがなぜ起きてくるかの原因がわかることもあると思います。
 

 独り言と幻聴への対策として二つのことを書きました。 
 一つは心の中にある感情・思いを制約しないで気のすむまで吐きだすこと。
 もう一つは、そうして心を整理した後に、ありのままの心をコントロールせずただ見つめるようにすることです。
 共通して言えるのは、こちらから心に対してどうこうするのではなく、心の動くままにさせるということになります。
 独り言や幻聴に悩む人は、抑圧的な傾向が強いので、心に起きることをただ見つめるというのは、慣れないことかもしれません。しかし、これを行うことで、私たちの意識を超えた心の奥にある知恵が働き、さまざまな問題が自然に解決してくるということもあります。
 

 最後に、一般的なことで注意する点としては、やっぱりストレス対策になると思います。
 抑圧的すぎる性格の人は、本心に従って生きる方が楽に生きられると思います。世の中、本心に従いすぎて問題があるという人も多いですが、気兼ねしすぎることもよくないでしょう。人生は一度きりなのだから、思ったこと、好きなことはなるべくやるほうがいいと思います。
 その他には、心を安定させる脳内物質セロトニンをよく分泌させるために朝型の生活にして、日光を適度に浴び、軽い有酸素運動を行うようにします。
 あと食事の面ですが、バランスのとれた食事を心がける必要がもちろんあります。外食やコンビニ、加工食品には、食物繊維や微量ミネラル・ファイトケミカル・酵素などの重要な栄養素があまり含まれないので、なるべく控えた方が賢明です。
 

コメント

Re: タイトルなし

いしむらさん
コメントありがとうございます
西勝造著作集第7巻「便秘と宿便」で
便秘と精神疾患の関係について
書かれているのを読んだことが
あります。

ある精神疾患は内臓病なんです
説明は割愛するが
死ぬ前にうわごと言うのは
内臓が機能低下して毒素処理ができず
妄想幻覚起こるわけです
内臓の毒素処理を助ける食材の
ベストは切り干し大根です
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