「早起きは健康に良い、素晴らしいことだ」というのは、誰もが子どもの頃から聞かされ、知っている常識だと思います。
 早起きを習慣にしている人も多いでしょうし、早起き出来るようになりたいという人も多いはずです。
 そして、最近では、早起きすることがちょっとしたブームみたいで、「朝活」などと言って、早起きして得た余裕ある時間を有効に活用する人が増えています。活力あふれる朝のすがすがしい雰囲気の中で一日を始めると、心身ともに充実を感じられるそうです。
 
 早起きするメリットには次のようなものがあるとされます。
 早く寝るため、成長ホルモンがたくさん分泌される睡眠のゴールデンタイム10時から2時の間に眠ることができる 生活が規則正しくなり自律神経が整う 時間に余裕ができる 起きた後は脳が整理されているので集中力が高まり勉強・仕事がはかどる 朝日を浴びると幸福感を作る脳内物質セロトニンが分泌される 美肌・ダイエット効果がある

 早起きするだけでこれほどのメリットがあるのだから、私も早寝早起きをしてその恩恵にあずかりたい、といつも思ってきました。
 しかし、私はたぶん夜型の人間で、昼夜逆転の生活をしていたこともありますし、学生時代から時間ギリギリまで寝ていたい方だったので、いつもより20分10分でも早く起きることもなかなか出来ません。
 一日の始まる朝の素晴らしさを感じるよりも、眠りの安楽の方を求めてしまいます。そして、私と同じように早起きしたいけれど、朝が苦手でどうしても無理という人も多いと思います。
 しかし、そんな早起きに挫折してきた人が驚くような科学的研究結果があることを最近知りました。
 それはオックスフォード大学のポール・ケリー博士が発表した研究で、ズバリ「早起きは健康に良くない」というものです。
 もしこれが本当なら、早起き出来ない人には朗報と言えるものでしょうし、誰もが信じる「早起きは良い」という価値観を打ち崩す大変な研究結果のように思えます。

 博士の主張を要約すると、
 早朝はヒトの体温が最も低い時間帯なので、活動に適していない。朝の9時前から活動するのは効率的なことではなく、現代の一般的な活動時間9~17時はヒトの体内時計とずれている。よって仕事は午前10時から始めるのが最適である。
 朝から仕事をした場合と、夕方から夜にかけて仕事をした場合を比べると、朝からの方がミスが多い。
ということのようです。
 また、児童は朝型ですが、思春期の若者は体内時計が2時間ほど遅れるので、特に夜型になるそうです。
 したがって、思春期の学生が早朝から活動するのは拷問に等しく、博士は学校の始業時間は1時間遅らせるべきだ、と提言しています。
 この学校の始業時間を送らせるべきというのは、時間生理学などさまざまな分野の専門家やアメリカ小児科学会なども同様のことを主張しています。この提言を受けて始業時間を遅らせた学校では、成績が上がるなどの成果があったそうです。
 一般的に、若い頃はいつも眠いと言われたりします。また、最近では、若者の睡眠不足・睡眠障害が問題になったりもします。
 それらは、パソコン・スマホなどの使用で夜更かしするためというのもあるでしようが、社会が若者の体内時計の遅れを知らず、そのことへの対策を取っていない、ということから来ている部分もあるのかもしれません。そう考えると、ケリー博士のこの研究は、もっと世の中に広められるべきものだと思います。
 私も若い頃はとにかく起きるのが苦手で、そんな自分に嫌気がさしていましたが、起きられなかったのはある程度仕方がなかったのかもしれません。
 そして、人は生まれたときの遺伝情報によって朝型・夜型に分かれるらしいです。そうすると私などは間違いなく夜型だろうから、特に朝が弱かったのでしょう。(朝にちゃんと起きれる人からすれば甘えにしか聞こえないかもしれませんが・・)


 ケリー博士によると、年齢別の理想的な起床・始業時間は次のようになります。
 15~30歳は9時起床11時始業(!)
 30~65歳は8時起床10時始業
 65歳以上は7時起床9時始業
 これは現代社会の現実からはかけ離れて見えます。しかし、体内時計に合わせるとこうなるみたいです。実際に私自身も、8時に起きて10時に活動を始めるのが、一番調子よく感じられるように思います。
 65歳以上では6時以前に起きる人の方がそうでない人より、心筋梗塞・脳卒中などの循環器系疾患が4割ほど多く、糖尿病やうつ病なども2~3割多いということです。さらに、それらの疾患が重症化しやすい傾向もあるそうです。
 早起きしすぎるとストレスが高まり、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌され、一日中そのレベルが高いままということがあります
 コルチゾールは、筋肉を分解してブドウ糖に変え、血糖値を上昇させます。朝からコルチゾールが多く分泌され、血糖値が高い状態が続くと、糖尿病・高血圧・動脈硬化・肥満などの原因となります。
 また、毎朝、目覚まし時計で起きなければならないという不自然な目覚め(早く起きすぎている)を繰り返すと、寝不足をもたらしストレスがたまってしまいます。そのことによって、上記のような症状につながる可能性もあります。

 この調査研究が、どれくらいの規模で行われたかや、人種・地域の違いを考慮に入れたものか、などは詳しく分からないですが、オックスフォード大学の先生の発表することなので、それほどいい加減なものではないでしょう。
 そして、これが本当なら驚きです。
 早く起きたいけれど出来ない、という私の長年の悩みは、意味のない不必要なものだったことになります。真偽はともかく、もっと若い頃にこの話を知ることが出来たら良かったのに、と思ってしまいました。
 考え方が甘い、根性がない、などと嫌になってしまうこともありましたが、体としては起きないことが正しかったのかもしれません。

 遺伝的に朝型と夜型があるみたいですから、早起きが出来る・好きという人は、そうするのが良いということだと思います。朝型の人は、交感神経優位のやる気にあふれた人だそうです。
 しかし、無理に早く起きることには、ここまで述べてきたようなデメリットが考えられます。
 ですから、睡眠時間や睡眠パターンは、自分が一番調子よく感じられるものにすることが大切、ということになるでのではないでしょうか。(そうは言っても、昼夜逆転や明け方に寝るのは良くないと思います)


 現代の社会システムは、朝早くから活動することになっているので、誰でも早く起きなければなりません。
 しかし、こういう早く起きる必要のある社会に適応できない人に、早く起きることが絶対に正しいことでない、健康には寝坊する方がいいのかもしれない、と主張するこの研究を知ってもらいたい、とこの記事を書きました。早起きが素晴らしいという話はよく耳にしますが、早起きすることのデメリットについてはあまり見聞きしません。
 朝が苦手で起きられない人は自信を失わずに、社会が間違っている、と考えるくらいにすれば気が少し楽になるのではないでしょうか。(社会もこのことが正しいなら変わるべきだと思います)
 起きれない私たちは決してぐうたらではなく、ただ体の生理的な正しい欲求に従っているだけなんです。(笑)
 私もこのことを知って、いつも頭の片隅にあった「早起きできない自分」というわだかまりをなくすことが出来て、本当にホッとしたところがあります。
 そして、年を取れば自然に早く起きられるようになるそうなので、朝の素晴らしさを十分に味わうのはそのときの楽しみにとっておこうと思っています。


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