昨年12月10日の記事「TPPの危険性をつい最近知りました」で、TPPのISD条項の恐ろしさについて取り上げました。TPPは私たちが思っている以上の多くの分野にわたる取り決めで、発効されるとさまざまな問題が起きることが懸念されます。
 そんなTPPの問題点の中でも、遺伝子組み換え食品の輸入が増えるかもしれない、ということが私は特に気になって、遺伝子組み換え(genetically modefied 以下GMと表記します)の問題について調べてみました。すると、今まで知らなかったことがたくさんあり驚きだったので、今回は遺伝子組み換え(GM)食品のことについて書いてみたいと思います。


 今、日本では大豆やコーンを使う食品にGM作物を使う場合、その使用を表示することが決められています。(しかし、後で説明しますが表示されていないものにもGM作物は使われています)
 このルールはGM作物を推進するアメリカにとって目障りなものなので、TPP交渉によってGMの表示を禁止されるようになるのでは、ということが言われていました。この心配は、TPP協定案で「各国の法令や政策の修正を求めない」と明示されたので、一応無くなったされています。
 しかし、昨年末に放送されたMXテレビ「バラいろダンディ」を見ていると、認知科学者の苫米地英人さんが、「この問題がこれで終わるかは疑問だ」と言っていました。
 TPP条約は分かりにくいといわれる英文で1000ページ以上にわたって書かれたものですが、苫米地英人さんによると、その中に「GM表記のルールが異なる場合にその理由を説明しなければならない」という条文が入っているそうです。(遺伝子組み換えと書かずにオーガニックという言葉を使って分かりにくくしている)
 苫米地さんは、アメリカのGM産業がこの条文を使って日本をISD訴訟で訴えて制度を変えさせようとしているのではないか、ということを言っていました。
 たしかにTPPは、アメリカ企業にとって大きなチャンスなのですから、自分たちの利益を求めるためにさまざまな手段を使って制度改変を狙っていることは十分考えられます。
 日本人は基本的に、GM作物への不安を持っていると思います。
 日本国内ではGM作物は商業栽培されていませんし、コーン・ジャガイモで作るお菓子や、豆腐・納豆などの大豆製品にはほとんどGMは使われていません。おそらくGM作物を使用したものだと売れないのでしょう。
 しかし、食品のGM表記が禁止されるようになると、たぶんそれらの製品にもGM作物が使われだすのは確実です。その結果、どの製品にGM作物が使われているか分からなくなってしまい、多くの日本人が望む「GM食品を買いたくない」という選択ができなくなると思います。


 大豆製品やお菓子を買うときはGMでないものを選んでいるから大丈夫、と考えている人も多いはずです。
 しかし、あまり知られてないと思いますが、日本はコーン・大豆・ナタネなどのGM作物を世界一輸入している国です。これは避けていると思っているGM食品を、私たちが知らないうちにたくさん食べているということです。(世界一食べているという説もある)
 私たちがふだん口にしている植物油やジュース、お菓子、調味料、添加物などはかなりのものがGM作物で作られています。
 日本のGM表記のルールはEUなどと較べて緩いので(中国でも日本より厳しい)、いろいろな食品にGM作物が使われていても気づかない、ということになっています。
 また畜産養鶏業ではかなりの飼料がGM作物になっているので、私たちは肉・乳製品・卵を食べて間接的にもGM作物を摂っていることになります。
 こうなると、スーパーで売られている食品の多くにGM作物が入っている、と言ってもいいでしょう。私たちの食生活は、もはやGM食品なしでは成り立たなくなっています。
 私もGM食品を避けていたつもりですが、遺伝子を組み替えられた製品が、これほど身の回りにあることには気づいていませんでした。たぶん多くの人もこの現実を知らないだろうと思います。



 生命を人間の都合のいいように人工的に操作するという不自然さ、将来的な健康への悪影響、なんとなく嫌という漠然とした嫌悪感。遺伝子の組み替えられた作物を避けたい、と多くの人が考えるのはこういった理由からでしょう。
 GM作物の安全性は確かめられているという事になっていますが、人体に対するしっかりとした試験が行われているわけではありません。
 アメリカでは、GM作物の種子を開発・販売する企業モンサントの行う試験データがそのまま受け入れられて、承認されているそうです。日本でも国際的に安全性が認められているという理由で、独自に調査することはないみたいです。
 しかし、GM食品は、アレルギーの誘発や免疫力の低下、胃腸の不調、栄養成分の減少といった多くの問題を起こしている可能性があるといわれています。もともとGM食品の安全性に懐疑的だったEUでは、動物実験で異常が見られたことからGM作物を厳しく規制するようになっています。
 またGM作物の花粉が飛散して、GMの遺伝子が環境にバラまかれ害を及ぼすという問題もあります。
 アメリカでは、非GM作物や有機栽培の作物がGM作物の花粉を受粉し交雑してしまうことが起きて、有機農業やこれまでの農法を続けるのが難しくなっているそうです。(アメリカではコーン・大豆・ナタネなどのGM作物の栽培面積が約90%になっている)
 こうやって組み換えられた遺伝子が広がってしまえば、元の環境に戻すことは困難になってしまいます。そして、その遺伝子汚染が予期できない事態をもたらすのではないかと懸念されています。

 また、GM作物の栽培法にもさまざまな問題があるといわれています。
 GM作物は、除草剤がかかっても枯れなかったり、害虫が作物を食べると死んだりするように遺伝子が組み換えられています。
 そのため非GM作物より栽培しやすく、農薬使用量が少なくすむとされています。しかし、雑草や害虫も除草剤やGM作物の特質に対応して変化するので、それまでの方法では駆除できなくなり、かえって除草剤や農薬をまく量が増えているということがあります。そのために環境や作物が除草剤・農薬で汚染されるということが世界中で起きているということです。
 GM作物の多くは、モンサント社の除草剤「ラウンドアップ」に耐性を持つように遺伝子が換えられているので、農家は「ラウンドアップ」を使用することになります。(そういう契約を行う)
 モンサントは「ラウンドアップは安全だ」としていますが、世界的にラウンドアップ使用による人体への悪影響や、動物・昆虫などの減少といった被害が報告されていて、その安全性が疑問視されています。そして、昨年の3月にはWHOの国際がん研究機関が「ラウンドアップ」の主成分グリホサートに発ガンのリスクがあることを発表しました。
 このようにGM作物には、不自然なGM技術による人体への影響・他作物への遺伝子汚染の問題に加えて、農薬の環境・人体への汚染の危険性もある、ということにも注意してもらいたいです。


 多くのGM作物の種子はモンサントが開発していますが、このモンサントという会社の存在や強引なやり方が嫌悪の対象になっているということもあります。
 アメリカでしっかりした安全性の調査がされずにGM作物が認可されてきたのは、モンサントが政府機関と癒着しているから、と言われています。(モンサントの従業員が政府の要職についたり、政府の関係者がモンサントに移ったりするので「回転ドア」と呼ばれている)
 それから政治家への献金やロビー活動にも膨大や金をつぎこみ、自分たちに有利な政策を作らせています。マスコミに対しても金銭や法的な脅しといった手段を使って、情報のコントロールを行ってきました。
 さらにモンサントは、食品へのGM表記を求める住民投票の反対工作に多額の金を使う、栽培する非GM作物の中にGM作物が混じっていたとして(これは近隣のGM作物の花粉を受粉したために自生していたもの)非GM農家を特許違反で訴え多額の賠償を求める、PCB汚染やベトナム戦争の枯葉剤を被害をもたらした過去を持ち「枯葉剤の人間に対する影響は証明されてない」と今でも言っている―――と、モンサントが相当にダークな企業だということを理解してもらえると思います。(詳しいことは「モンサントの不自然な食べもの」という映画や「モンサントの嘘」(成甲書房)といった本をご覧ください)
 そういった会社が、貧しい国々への食糧援助という名目でGM種子を押しつけて伝統的な農業を壊そうとしたり、アメリカ政府を通じて世界の国々にGM作物を受けいれるよう圧力をかけたり、種子会社を買収して作物の種を独占しようとしたりするので世界的な反発を招いています。
 昨年5月にはアメリカ、EUなど世界48ヶ国400都市で一斉に大規模な反GM反モンサントのデモが行われました。
 政府や大企業の思い通りにマスコミがコントロールされている日本では、こういった世界的なモンサントへの反対運動や、GM作物の問題はほとんど報道されません。日本がGM作物の輸入量が世界一であることや、モンサントがどういった会社でGM作物にはいろいろ問題があることなどを知れば、危機感や怒りを誰もが持つと思いますが・・・。
 それともこれは、多くの人にとってどうでもいいことなのでしょうか。

 (次回に続きます)



 


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