(前回からの続き)

 日本はGM(遺伝子組み換え)作物を世界一輸入していて、私たちは日常的にGM食品を口にしています。
 ということは、世間的にはGM作物はもう受け入れられているということでしょうか?それとも、情報の不足や私たちの無関心、食品表示の緩さなどのせいで、自分たちは避けているつもりでも、知らずに食べているのでしょうか?
 私の思うに実際のところは、多くの人がGM食品を受け入れているわけでなく、これだけ身近になっていることを知らないだけだと思います。
 また、GM作物が使われているのを知っていても、ふつうにスーパーで買い物をしていれば、あらゆる食品に入っているGMを避けることは不可能でしょう。
 それでもどういったものにGM作物が使われているかを知れば、口にする機会を少しでも減らすことができます。
 そこで、ここからはどういった食品にGM作物が使われているかと、それらを避ける方法について書いてみたいと思います。


 多くの人がふだん炒め物・揚げ物に使うサラダ油と呼ばれる商品は、ほぼGMのナタネや大豆から作られています。コーン油や綿実油といった油もほとんどのものがGMを原料としています。
 これらの油は安かったり、健康に良いということを謳ったりしていますが、GM作物から作られているだけでなく、化学薬品を使って製造したりしているので、あまり使わない方がいいと思います。
 GM作物から作られていない油は、オリーブ油、ゴマ油、米油、えごま油、亜麻仁油などです。多少値段が高いですが非GMのナタネ(キャノーラ)油・大豆油などもあります。
 またマヨネーズ・ドレッシングなどの調味料から加工食品、パン、チョコ、お菓子に至るまで多くの食品の原材料に植物油(脂)が使われています。この植物油というのは、かなりのものが非GMのパーム油ですが、GMのコーン油・ナタネ油・大豆油なども使われているそうです。
 私たちが食べるあらゆる加工食品に植物油(脂)は入っていますから、GMの油を避けるのは非常に難しいことになります。自然食品店や生協で非GM・有機の植物油を使った商品を買うか、加工された食品の購入を減らして、いろいろ手作りした方がいいということかもしれません。

 ジュース、お菓子等の甘いものに使われる果糖ブドウ糖液糖や水あめなどの原料もコーンです。これらの甘味料の原料に非GMコーンを使っているという場合もあるみたいですが、ほとんどがGMコーンだと考えられます。
 私たちが好きなジュース・お菓子といった甘いものにはぶどう糖や植物油が含まれているものがほとんどですから、それらを食べたり飲んだりする限りGM作物を避けるのは不可能になります。
 現代では甘いものを食べないという人は少ないでしょう。甘いものを口にするのとGM食品をやめるのとどちらかを選べと言われれば、多くの人が甘いものを取ると思います。
 しかし、甘いものを食べなくても死ぬことはないですし、逆に健康にいいはずですから、少し甘いものを減らしてみるのもいいのかもしれません。GM作物を避けるだけでなく、ダイエットできる、虫歯が減る、などというふうに良いことづくめではあります。
 また低カロリーの飲み物やお菓子に入っている人工甘味料アスパルテームなどもGMコーンから作られているみたいです。食品に入っている甘味でGMのものを避けたかったら、原材料表示に砂糖と書かれたものを選ぶようにします。(それでもGMテンサイから作った砂糖という場合もあるので、完全に大丈夫とは言えませんが・・・)

 醤油やみりん(風調味料)、日本酒、梅酒、サワーといったものに入っている醸造用アルコールもGMコーンから作られているといわれています。
 酢も原料にコーンと書いてあればGMです。そして、酢が原料に含まれているケチャップ・マヨネーズ・ドレッシングなどは、メーカーが安いGMの原材料を使うのでほとんどがGM食品でしょう。
 醤油やみりん、酒は原料表示を見て醸造用アルコールの入ってないものを選ぶといいと思います。酢は米酢などコーンを使っていない商品だと安心です。

 加工食品、市販の弁当・惣菜などに加えられている添加物もGM作物から作られています。原材料表示でよく目にするレシチン、ショートニング、デキストリン、たんぱく加水分解物、加工でんぷん、調味料(アミノ酸等)などといったものは、GM作物を原料としている可能性が高いです。
 GM作物かどうかにかかわらず、添加物はあまり摂取しない方がいいですから、加工食品や市販の弁当・惣菜を減らしたりすることが大切だと思います。添加物の少ない食生活を心掛けると体の調子に違いを感じるはずです。 
 
 日本に輸入されるコーンの80%近くが遺伝子組み換えです。そして、輸入コーンのうちの約65%が飼料として牛・豚・鶏に与えられています。ですから私たちは国産の食肉、乳製品、卵などを通じても、間接的にGM作物を食べていることになります。
 このような間接的な摂取も含めると、日本人は一人当たり年間250kg近い輸入コーンを食べていることになるそうです。日本人一人のお米の年間消費量は約60kgですから、私たちの体のかなりの部分はGMコーンで作られている、といった方がいいのかもしれません。
 日本の一般的なスーパーでは非GM飼料で飼育された肉、乳製品、卵はほとんど買えないと思います。(輸入される食肉、乳製品もほぼGM飼料で飼育されたものでしょう。またアメリカからの牛肉、乳製品には「遺伝子組み換え牛成長ホルモン」という非常に問題のある物質が使われているものがあります)
 そのためGM飼料を避けたかったら、生協や自然食品店で肉、乳製品、卵を買い求めるしかないようです。
 EUでは一般に流通している肉、乳製品などにも、どういった飼料が与えられていたかが表示されています。GM表示の義務がないアメリカでも国民のGMに対する関心が高いので、GM飼料を与えないで育てられた肉・乳製品がスーパーで売っていたりするそうです。
 また、最近成長を早めるために遺伝子を組み換えられたサケの販売がアメリカで認可されました.アメリカで認められれば日本でも言いなりのごとく認可するでしょうから、そのうちGMサケは大量に輸入されるようになると思います。
 このサケも安全性をしっかり調べられてないでしょうし、海に放され天然のサケと交雑して、遺伝子汚染をもたらす可能性が懸念されています。スーパーでは売られないかもしれませんが、外食などでは使われることになるでしょう。
 ほかのGM魚も開発されているそうですし、消費者にはまた注意しなければならないことが増えて、本当にいいかげにしろと言いたくなります。


 このように日本では、GMの表記がしかっりされていない、行政・マスコミが情報を知らせない、消費者の知識が不足している、などによって身近な食べ物がGM食品ばかりになっています。
 しかし、スーパーで売られているものでも、一部の商品にはGM原料をあえて使わずに作られたものもあります。
 「いでんし くみかえ さくもつ のない せいかつ」(手島奈緒著 雷鳥社)という本によると(この本はGMの問題をとても分かりやすく説明していてお勧めです)、発泡酒などではないビールや、大塚製薬の「SOY JOY」「SOYSH」には入ってないそうですし、ポテトチップス・かっぱえびせん・フルグラなどを作るカルビーは会社の方針によって非GM作物を使うようにしているそうです。
 表示義務のない商品でも非GMの食品だったら、企業やスーパーがそのことを表示してくれればいいのに、と思ってしまいます。しかし、GM技術は安全とされていますから、そう大きな声で言えないのかもしれません。
 もし非GMであるという表示がされれば、表示義務がある大豆製品のように、消費者は非GMの製品を選び、売り上げも伸びるはずです。
 そして、GM作物の使用を減らすためにもっと良いのは、表示制度がより厳しくなることです。そのために私たちもこの問題に対して意識を高め、表示制度の厳格化を求める必要があると思います。
 私たちが関心を持たないままでいると、TPPが発効してしまったときに、アメリカの圧力によって表示制度がさらに緩くなる可能性があります。アメリカは、GM作物・モンサントへの反発が強くない日本を、GM作物のさらなる輸出拡大や、新開発のGM魚売り込みのターゲットと見なしているはずです。
 もし、今あるGM表示のルールも無くなってしまえば、日本人の食はこれからずっとGM作物に頼らなければならなくなってしまうでしょう。そうなれば近い将来、日本人の遺伝子の中にモンサントのロゴが見つかるなんてことがあるかもしれません。


 身の回りがGM食品だらけのこの現状を知れば、もう食べざるを得ない、仕方がないとあきらめる人もいるでしょう。でも、私はGM食品が好きになれないから、やはり口にしたくはないです。表示の厳格化がGM作物を減らすために効果的ですが、日本ではこの問題への関心は低いので、それが実現するのはなかなか難しいでしょう。
 ですから、私たちにできるのは、どういったものにGMのものが使われているか知り、ふだんの生活でGMのものをなるべく選ばないようにする、ということだと思います。GM作物やモンサントについてもっと知ってもらい、多くの人がGM食品を買うのを減らしていくことが、この問題を改善させる大きなポイントです。
 これまでGM作物の栽培量は増え続けてきていました。しかし、世界的な反GM反モンサント運動によって、人びとが非GMの作物・食品を選択するようになってきたため、最近では非GM作物の栽培量が増えてきているということです。アメリカでもオーガニックフードが流行したり、GM表示の義務化運動が各地で起きたり、GM食品を使わないという食品会社・レストラン・スーパーなどが増えたりしています。
 こういった世界の潮流から完全に日本は取り残されていますが、この反GMの流れを応援するためにも日々の買い物で非GM食品を選ぶようにしたいものです。そのためにできることはいろいろあるので、今回の記事に書いたことや、ネット、本などの情報を参考にしてみください。


 私たちが日々食べるものによって体は作られています。その体を作り上げるものが、安全性のはっきりしない食べものであってはいけないはずです。また、その食べものを作るために、今まで行われてきた農業や自然環境を壊すようなことがあってもいけません。
 今の日本では、私たちがふつうに食料品を買ったり、外食したりすれば、遺伝子組み換え作物を口にすることは避けられません。
 しかし、遺伝子組み換えのものを避けるようにすれば、外食を減らしたり、いろいろな問題があるサラダ油や、甘いもの、添加物を摂らないことになるので、健康的な食生活につながるはずです。完全に食べないということは不可能ですが、少しずつでも減らしてみてはいかがでしょうか。
 私たちの日常のなにげない買い物が、自らの健康や環境問題など多くのことにつながっていると思います。


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