つい最近高速バスに乗ったときのことです。
 夜遅いバスだったのでウトウトしていると終点に着きました。
 人気も少ない車内でノロノロと帰り支度をして、網棚の上の荷物を降ろそうとすると、私のリュックの向こうに婦人物の革の財布が置いてありました。
 私の後ろの席に座って途中で降りたのは、若い男性2人だったので彼らのものではたぶんないでしょう。
 だいたい網棚に財布だけ載せるなんてことはちょっと考えられません。おそらくですが、その財布は私が乗ったバスの前の便の乗客が、カバンを網棚から降ろす際に落としたもので、それがそのまま置いてあったということだと思います。
 少し使い込んだ赤色の財布で、ずっしりした中身がけっこう入っていそうなものでした。
 それを手に持った瞬間「おっー臨時収入だ。あぶく銭が入る!」といつもお金に不自由している私はとっさに思ってしまい、買いたいものあれこれが目の前に浮かびました。
 ーーーーが、そうは言っても落とした人は困っているでしょう。そして人のお金を取って後ろめたい気持ちになるのも嫌なので、財布はバスの運転手に渡して帰りました。
 千円くらい拾ったなら黙って失敬しちゃうかもしれませんが、けっこうなお金を(ホントかなり入っていそうな財布でした)ポケットに入れる気にはどうもなれませんでした。
 日本では落とした財布がそのまま戻ってくることが多いとよく言われます。私も少し心がグラついたのですが、一応日本人の気質を持っているんだな、と再確認した次第です。
 やっぱり良くないことをすれば、それが自分に返ってくるのは確かだと思っています。


 お金で後ろめたいというと、だいぶ前にこんなこともありました。
 その日、CDショップで4、5枚のCDを買いました。
 支払いを済まして家に帰る途中、先ほどの買い物が少し安かったような気がして、レシートを見てみました。
 すると1枚のCDを間違えて会計し忘れていて、それをタダでもらったみたいな事になっていました。
 たぶんそのまま帰ってもバレることはなかったでしょう。でもお金を払わなかったそのCDは、私がどうしても欲しくて、この先大切に聴き続けるだろうと思いながら買ったものでした。
 2枚組で3600円くらいして、タダなら「ラッキー」なのかもしれませんが、それを聴くたびに「あぁ、これはタダでもらっちゃたCD」と脳裏を罪悪感がよぎっては、せっかくの音楽も台無しです。
 このまま持って帰れば必ずそうなると思ったので、CDショップまですぐに引き返し、店員に「このCD、会計忘れていますよ」とお金を支払い、ちゃんと買いました。
 そのCDは今は聴くことがないけれど、その当時は何度も何度も聴いたので、あの時欲に目がくらまなくて本当に正解だったと思います。 
 お金を払ったときちょっと面白かったのは、CDショップの店員の表情が「すみません助かりました」ではなく、「馬鹿正直な人もいるもんだ」というキョトンとしたものだったことです。
 

 
 といいつつ私もいつも真面目という訳ではなく、間違って得たお金をそのままにしちゃったこともあります。
 もう20年以上前の話です。服屋で何着か服を買ったのですが、その中の1枚に3000円のTシャツがありました。(3000円のTシャツなんて高すぎて今の私は買いませんが)
 そのTシャツを家に帰って着てみると、ちょっとキツかったので翌日返品しに行きました。
 店でそのことを言うと、若い女性店員が「合うサイズのものがないかもう一度見てください」と無愛想に言ってきました。売り場で確認してもサイズがないことを告げると、露骨に嫌な顔をして3000円返してきました。
 その態度に少々カチンときて、「こんな所2度と来るか」と思いながら店を後にしました。
 そのあと買い物をして財布を開いてみると、お金がなんか増えているような気がします。
 「あれっ?」とよく確かめてみると、どうもさっきの店員がよこした3枚のお札の一番下が5千円札だったみたいです。3000円のつもりで7000円渡していたということで、こちらが4000円の儲けになっています。
 返品したときに「いいですよ」とにこやかに言ってくれていればもちろん返しに行きましたが、頭にくる態度だったので「ざまー見ろ」と返すことなど一瞬も考えずに、自分のものにしてしまいました。
 もうかったお金で私は美味いものを食べたけれど、あの服屋では閉店後レジが合わなくて大変だったでしょう。




コメント
トラックバック
トラックバックURL
コメントフォーム
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

Author:まやと
努力なしで最大限の成果を得られる健康法を日々探求しています。趣味 野菜料理を作る 音楽を聴く
ツイッターはじめました@mudoryoku

最新記事
TWITEER
まやとツイッター@mudoryoku
フリーエリア
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ