前回の記事では、1ヶ月前に伊藤若冲展に行き、人もすごかったけど作品はさらにすごかった、という話を書きました。
 展覧会の期間中は、若冲関連のテレビ番組が連日のように放送されていました。
 そのひとつNHKの「新日曜美術館」に、「奇想の系譜」という本を1970年に書き、それまで一般に知られていなかった若冲を取り上げて今の人気の元を作った美術評論家の 辻惟雄さんが出演されているのを見ました。
 番組の中でとても興味をひかれたことがありました。それは辻さんの「若冲は菜食だったのによくあれだけのエネルギーあふれる作品が作れたものだ」という発言です。
 私は若冲が菜食だったことは知りませんでした。そして、それを聞いて若冲が他の人とは違う作品を作りだした理由が、少し分かったような気がしました。
 若冲の細密で妥協を許さない表現や新しいことに挑戦する意欲を考えたら、普通は「肉を食べて精をつける必要があっただろう」と考えるかもしれません。
 しかし、若冲のあれだけの素晴らしい作品は、菜食だったから創作できたように思えるのです。というのは世界的に有名な芸術家に菜食だった人が多いからです。
 どういった人たちが菜食だったかというと、レオナルド・ダ・ヴィンチ、シェークスピア、トルストイ、ゴッホ、ワーグナー、ガウディ、カフカ、バーナード・ショーなど、すごい名前が並びます。
 これらの芸術家の持つ飛び抜けた創造性は、若冲と通じるところがあると言えるのではないでしょうか。
 そして、実は芸術家以外でも、歴史に名を残す業績を上げた人に菜食が多いということがあります。
 その人たちの名前を見てもらうと、菜食には何か特別な力が秘められているように感じられると思います。
 今回の記事では、どれほど多くの有名人が菜食(ベジタリアン)だったかを見てもらい、菜食の効用や意義といったことについて簡単に書いてみたいと思います。
 

 歴史上有名な人物で菜食だったのは、仏陀、ピタゴラス、ソクラテス、プラトン、空海、ヴォルテール、モンテーニュ、ルソー、ニュートン、リンカーン、ダーウィン、ソロー、エジソン、シュバイツァー、ガンジー、アインシュタイン、二コラ・テスラなどです。宗教家から思想家、政治家、科学者と世界に多大な影響を与えた人ばかりと言えるのではないでしょうか。
 そして、現代でも菜食の著名人は数多くいます。ミュージシャンでは、ビートルズ、スティービー・ワンダー、マイケル・ジャクソン、ミック・ジャガー、ボブ・マーリー、プリンス、サンタナなど。
 俳優では、クリント・イーストウッド、リチャード・ギア、ダスティン・ホフマン、トム・クルーズ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリア・ロバーツ、キャメロン・ディアス、ナタリー・ポートマン、ブルース・リー、ジェット・リーなど。実業家ではスティーブ・ジョブスやフェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグなどです。
 ここでは誰もが知っていそうな人の名前だけを挙げましたが、今現在、スポーツ界も含めたさまざまな分野で活躍している人たちに多くのベジタリアンがいます。
 これだけ多くの著名人が行ったエネルギーと創造性にあふれる活動を考えると、菜食には人間の能力を増大させる力があるように思えてきます。
 菜食すると、体が軽くなって体調が良くなるのを感じるようになりますが、それが健康上のメリットをもたらすだけでなく、さまざまな創造性につながっていくのかもしれません。


 著名人以外でも菜食を行う人は、世界中にたくさんいます。
 インドや台湾では菜食の伝統がありますし、欧米でもベジタリアンがかなりいます。日本ではマクロビオテックなどの影響で菜食を行う人はある程度いると思いますが、欧米に比べるとその数は少ないようです。
 菜食を行う理由は、健康に良いことのほかに、動物を殺したくないという動物愛護の面が大きくあります。
 私もスーパーに並ぶ肉が、どのような過程を経てそこにあるのか、と考えるようになってから肉を食べたいと思わなくなりました。
 現代では、肉はスーパーになんとなく自然にあるものという感じになっていて、自分の食べる肉がどのようにしてそこに来ているのか考えずにいる人が多いでしょう。
 ベジタリアンであるポール・マッカートニーは、「週に一回月曜日だけ、家庭で肉類を食べないようにしよう」ということを呼びかけています。
 彼は「もし食肉処理場の壁が全面 ガラスだったら、みんな菜食主義者になるだろう」と言っていますが、この言葉はかなり当たっているのではないでしょうか。
(ポール・マッカートニーといえば2年ほど前「NEW」というアルバムを制作しました。私はその中の数曲をラジオで聞いただけなんですが、とても意欲あふれる良い曲を作っていて、70歳を過ぎた今でも衰えない若々しい姿を見せてくれていました。この若々しさは菜食によるところもあると思います)
 
 
 ベジタリアンにはさまざまな種類があります。
 肉は食べないが魚と野菜を食べる人がいれば、野菜のほかに、卵を食べるという人、乳製品は摂る人、卵と乳製品両方を食べる人などいろんなタイプのベジタリアンがいます。
 その中でも魚・卵・乳製品を摂らない人たちは、ビーガンと呼ばれています。
 私は15年ほど菜食の生活を送っているのですが、卵と乳製品は少し食べています。体が細いのでビーガン食は無理だと思っています。


 日本では長い間、仏教の教えや神道の「穢れ」といった考えから肉食することが少なかったそうです。魚や昆虫、また動物も食べていたと思いますが、基本的に日本人は菜食的な食事をしてきたのだと思います。
 そういった植物性食品中心の粗食といえる食事を1000年近く続けてきたため、日本人は体質的に強いということを、何かの本で読んだことがあります。粗食でも生き残れた人の子孫が、今の日本人ということです。世界一の長寿国であるのは、こういったところから来ているのかもしれません。
 戦後、日本人が肉を食べる量が増えたといわれますが、そうは言っても戦後の30年くらいは植物性の食品も一緒にかなり摂っていたと思います。しかし、現代の日本人の食生活は、以前の人々が食べていたものとは大きく異なり、肉や動物性食品が中心となっているでしょう。
 本当においしい野菜はスーパーであまり買えないですし、外食で野菜を摂ろうと思ってもたくさん食べるのはなかなか難しいことです。野菜摂取量はとても少なくなっています。
 伝統だった野菜中心の食事が失われたために、かつて世界の人たちを驚かしてきた勤勉さやバイタリティー、こころの穏やかさなどの日本的な特性が少なくなってきているように思えます。


 肉を食べることの問題点としては、次のようなこともあります。

 現代は動物のエサとして、大量の穀物やトウモロコシが与えられています。(牛肉1キロ生産するのに8キロの穀物が必要)
 その飼料として使われる穀物・トウモロコシが世界の食糧不足の原因になっていて、もし日本人やアメリカ人の肉の消費量を20%減らせば世界中の飢えを無くすことが出来る、とも言われています。
 そして、食肉を安く大量に生産すために、動物を狭い劣悪な環境で飼育しています。そのために病気を防ぐ抗生物質や、成長を速める成長促進ホルモンといった薬剤が大量に使用され、それらが食肉に残留するという問題が起きています。
 また以前、肉骨粉が狂牛病の原因となりましたが、アメリカでは今でもさまざまな動物の死体などから作られる劣悪なエサが牛に与えられているそうです。

 畜産が環境問題につながるということもあります。
 牛のゲップや排泄物から発生するメタンガスは、地球温暖化の大きな原因の一つです。温室効果ガス排出源の18%は畜産が占めていて、これは車や飛行機からの13%を上回っています。
 さらに畜産のために大量の良質な水が使用されて、これが環境破壊をもたらしていると言われています。

 健康面にも問題が指摘されています。
 肉を食べると、それが腸内で腐敗して腸内細菌のバランスを悪くし、有害物質を発生させます。便やおならが猛烈に臭くなるのはそのためで、これらの有害物質が体内に吸収されてさまざまな病気につながりやすくなります。



 今回は、肉を食べないことの効用をいろいろ挙げてきました。
 肉が好物という人は多いでしょうが、そのおいしそうな肉はどのようにして私たちの目の前まで来ているのかほんの少しでも想像してもらえたらと思います。これは、いじめや虐待などが増加する現代社会で、命の大切さについて真剣に考えるきっかけにもなる事ではないでしょうか。
 







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