この間、MXテレビの「バラいろダンディ 木曜日」を見ていたら、認知科学者の苫米地英人さんが、摂取するたんぱく質の種類と死亡率の関連を調べた米ハーバード大学による研究について取り上げていました。
(この番組には、苫米地さんが一つのトピックについて詳しく話すコーナーがあります。その中で苫米地さんは、テレビ・新聞では絶対取り上げない話を、タブーを気にせず解説してくれるのでとても面白く見ています。たぶんトヨタや三菱UFJ、電通、TPPといったことについての問題をテレビで話すのはここだけでしょう)

 このハーバード大学栄養学部の研究者が行った調査は、13万人以上を30年に渡り調べた大規模なもので、かなり信頼性が高いということです。
 その調査の結果わかったのは、「豆・ナッツ・鶏肉・魚といった脂肪の少ないたんぱく質中心の食事は、赤身肉・卵・乳製品といった脂肪の多いたんぱく質をたくさん摂る食事より死亡リスクが低い」ということでした。
 牛や豚などの赤身肉やそれを加工したソーセージやハムといった製品、卵、乳製品は死亡率を上昇させる。
 魚や鶏肉などの動物性たんぱく質は脂肪の多いたんぱく質よりもリスクが少ない。
 そして、死亡率が最も低いのは豆類、ナッツ、穀物などの植物性食品からたんぱく質を多く摂る人達でした。
 特にハム・ソーセージなどの加工肉をたくさん食べる人と植物性性たんぱく質を多く摂る人の間では30%以上の死亡リスクの差があったそうです。

 この結果はある程度予測されていたもので、それを大規模調査で裏付けたことになります。
 しかし、今回の調査で研究者を驚かせたのは、植物性たんぱく質の方が健康に良いのは確かだけど、健康な人の場合は脂肪の多いたんぱく質を食べても死亡リスクを上げないという事実でした。健康に注意していれば、脂肪の多い赤身の肉を食べていても問題がないみたいです。(しかし詳細に調べると、健康的な生活スタイルの人は動物性たんぱく質を摂っていたとしても魚や鶏肉からの摂取量が多いということです)
 一方で、大量飲酒、過体重、運動不足、喫煙などのリスク要因を一つ持つ人が、赤身肉などを摂取すると死亡リスクが上昇します。
 この研究は摂取たんぱく質の種類と死亡率の関係を現象的に調べたもので、その生物学的原因の調査や因果関係の証明は行われていないそうです。
 それでも一応はっきりとわかったのは、「たんぱく質は動物性より植物性が良く、動物性を摂る場合は魚やチキンが良い」ということです。
 日本人は欧米の人に比べて肉の摂取量が低いと思うので、過剰に心配するべきではないでしょうが、肉ばかりを食べるという人も多いと思いますから注意が必要です。
 たぶん日本人は伝統的な大豆製品をよく食べるのがいいということでしょうね。


 このハーバード大学の研究は日本のメディアでは全く取り上げられず、ネットでもあまり話題になっていません。ですから木曜日の「バラいろダンディ」で苫米地先生の解説を見なければ、このことをずっと知らないままだったかもしれません。
 この調査研究は大規模に詳しく行われたもので、たんぱく質の摂取に関する決定的なものと評価する研究者もいるほどですから、日本でも大きく報道されてもよさそうなものです。マスコミがこのことを無視して報じないのは、どういう意図があるのだろうと思ってしまいます。
 最近、私の住んでいるところでも格安の焼肉店が増えたりしていますが、日本は肉好きな人がとても多いから耳の痛いことは知らせないようにしようという親切心でもあるのでしょうか。それとも取り上げないようにという政府の方針でもあるのか、という疑いを持ちたくもなります。
 メディアでは、「肉を積極的に食べよう」と主張する人の意見はよく流しますが、肉が良くないという今回のような情報はほとんど耳にすることはありません。ハーバード大学が絶対正しいとは言いませんが、こんな風に偏った情報だけを流すのであればメディアはその役割を全く果たしていないと言えます。
 また日本の大学でもこのような調査は、政府の方針に反するということで、もしかすると行えないのではないでしょうか。日本の報道の自由度は他の国に比べて低いとされていますが、こういった学問的な問題でも政府によるコントロールが働いて自由がなくなっているのかもしれません。


 少し前「朝食を食べないと心疾患や脳卒中のリスクが高まる」という調査結果が発表されたときは、メディアでよく取り上げられていました。
 朝食を食べないと血圧が上がるために良くないということでしたが、朝食をほとんど食べない私には少し気になる話でした。
 しかし、私の血圧はかなり低い方ですし、慣れた習慣を変えるのはイヤ、朝食を食べないほうが調子がいい、といったことから朝食は食べないままです。(山登りに行ったりするときはさすがに少し口にします)
 ですから朝食に関する調査結果を知っても習慣を変えない私と同じように、このハーバード大の調査を知っても肉が好きな人は気にせず食べるでしょう。それでも、赤身肉を食べると死亡リスクの上がる大量飲酒、過体重、運動不足、喫煙といったリスク因子を持つ人は多いですから、とりあえずは報道されるべき話だったと思います。

 欧米では肉食の弊害がかなり知られているのに対して、情報統制された国ではこれくらい重要なことも報道されないのかと思い、今回取り上げてみました。
(「菜食について」という以前の記事も良かったらご覧ください)





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