今回は、「腕を上げる」ことについて書いてみたいと思います。

 昔、「お前、腕を上げたな」と言われて、バカにしたように腕を上げるジミー大西のギャグがありました。
 「腕を上げる」という言葉の意味を無視して、ただ腕を上げるのですが、私が今回取り上げる「腕を上げる」は技術の上達ではなく、ジミーちゃんがやったただ単に腕を上げるほうのことです。(笑)
 この腕を上げるというのはとても興味深い体勢だと私は思っています。


 腕を上げるといって思い浮かべるのは、バンザイやガッツポーズといった動作だと思います。
 これらの動きは気持ちが高揚したときや、喜びの感情が湧き起ったときに行われるものです。 
 ガッツポーズは勝利した興奮などでアドレナリンが分泌されたときに起こる動きだそうです。
 アドレナリンは交感神経を活発にするホルモンで、こぶしを握りしめるのもアドレナリンの働きになります。
 ガッツポーズというのはガッツ石松がやっていたことから名づけられたものらしいですが、名前はなくても嬉しいことが突然あったとき、昔の人もこぶしを突き上げたと思うのですが、どうだったのでしょう。


 バンザイやガッツポーズは嬉しい出来事があって、それから腕を上げますが、ただ腕を上げても嬉しくなるということがあるみたいです。
 そういう研究結果はいくつかありますが、ハーバード大学の研究者の行った実験では、腕を大きく上げるなどの体を開くポーズを2分間とると、やる気や認知機能に関係する男性ホルモン・テストステロンの値が20%アップしたそうです。そして、ストレスを感じたときに分泌されるホルモンのコルチゾールの値は25%ダウンしました。
 この実験結果は、腕を上げるポーズの健康効果を科学的に証明したものになるのでしょう。
 ガッツポーズをすると気分が高まるから健康法として行っている人がいるみたいですが、それをやっていた人は無意識にこの効果を感じていたことになります。
 そして、ちょっと話がずれますが、腕を上げることの多いバレーボールやバスケットボールといったスポーツを行うのも心身にとても良いということになるのかもしれません。


 私は家で座椅子を倒して背もたれに寄りかかりながらテレビを見るのですが、そのときに腕を上げた状態でいることがけっこうあります。こうすると楽なので無意識にこの体勢をとってしまいます。
 寝ているときにバンザイの体勢になる人もけっこういるみたいですが、やはり腕上げのポーズはとても気持ちいいものなのだと思います。



 腕を上げた体勢は、整形外科やスポーツの世界で使われる用語「ゼロポジション」と関係していると考えられます。
 ゼロポジションというのは、両手をくんで後頭部を支えたときの肩の位置のことを言います。
 この位置は肩が安定して体が楽になるそうです。
 ゼロポジションをとると肩甲骨まわりの筋力が最小になり、肩甲骨と上腕骨が無理なくまっすぐに保たれるので肩がとても楽になります。腕や鎖骨の骨折の場合には、この状態で固定されたりするそうです。
 スポーツの世界でゼロポジションは最も力を発揮しやすい体勢とされ、野球の投球動作やテニスのサーブ、バレーのアタックなどはゼロポジションが基本になるということです。
 ゼロポジションで体が安定・リラックスした状態になり、一番スピードが出る動きができます。
 強いボールを打ったり、投げたりするには力を入れればいいと考えてしまいますが、力の抜けた状態で腕を振ることが大切ということみたいですね。



 ここまで書いてきたように、腕を上げることやゼロポジションには、気分を高める、運動能力を上げる、リラックスさせる、といった効果があります。
 これらの効果は、ヒトが進化の途上まだサルだったころの樹上生活と関係があるのではないか、と私は考えています。
 ヒトの祖先もサルの段階では、木にぶら下がって枝から枝へ渡る生活をしていたはずです。
 腕を上げて枝を握るのはガッツポーズのようなものですが、そこには運動の楽しさや興奮があったのではないでしょうか。ガッツポーズで起きる感情はここから来てるように思えます。
 そして、握力はとても重要な筋力で、全身の筋肉と関係しているとされています。握力が低下すると全身の筋力も落ちるそうですが、このことは握力が大きな役割を果たしていた樹上生活のころの体の機能を受け継いでいるのかもしれません。

 最近、水泳の女子日本代表の池江璃花子選手が幼少期から「うんてい」をしていたことが話題になっています。このうんていをやる動きは、まさにサルが枝を渡るときの動きと同じでしょう。
 池江選手の家では、幼児教育の一つとしてうんていをやらせていたそうです。
 うんていを行うと、握力を鍛える、肩・肩甲骨まわりを柔軟にして運動能力が高まる、脳の発達を促す、といった効果があるそうです。
 また、池江選手は、うんていにぶら下がっているとリラックスできる、とも言っていますので、ぶら下がって腕を上げる体勢をとることは心身にさまざまな効果をもたらすのだと思います。
 今、学校や公園にうんていは少なくなっていますが、ヒトがうんていをやって進化の途上のサルの動きを行うことには大きな意味があるのかもしれません。

 現代人はうんてもしないし、体を動かすことも昔と比べれば少なくなって、腕を上げる動作をすることもあまりないでしょう。腕を上げる動きと言って私が思いついたのは、阿波踊りやバレーボール・バスケットボールくらいでした。
 日常で腕を上げることはとにかく少ないですが、ヒトの祖先が樹上生活していた期間もかなり長いはずで、腕を上げることで得られる健康効果はいろいろあるように思えます。
 テストステロン値の上昇やゼロポジションがまさにそうなのですが、それ以外に私が腕を上げることと関連があるのでは、と考えることとして、リンパの流れがあります。
 身体組織の老廃物を処理する大きなリンパ節は、首や鎖骨、わきの下など上半身の上部に多く集まっています。
 腕を上げてうんていの動きをすることは、その部分を大いに刺激して、体の免疫を担うリンパの働きを高めるのではないでしょうか。
 整体法に「リンパ体操」というものがあります。
 これは両手指を組み手の平を真上に上げるようにして伸びをし、そこから左右に体を倒してストレッチするというものです。ただストレッチをしているだけのようですが、こうやって上半身を動かすとリンパの流れが良くなり、ガンの予防も期待できるということです。
 このリンパ体操の動きは、うんていなどで上半身を動かすのに近いと考えられます。




 腕を上げる効果として、気分を良くする、テストステロン値を上げてコルチゾール値を下げる、ゼロポジションによるリラックス効果・運動効果、腕上げげストレッチによるリンパの活性化などがある、ということを今回書きました。
 また、うんていやぶら下がることにも健康効果はありそうです。

 うんていやぶら下がりは器具がないので行えませんが、私は腕上げの効果を少しでも得ようと、一日一回は腕を上げてリンパ体操や、自己流の体操を行っています。少しの時間行っているだけなので効果のほどは分かりませんが、ホルモン量の変化をもたらすと科学的に分かっているので、やって損のないことだとは思います。
 また、これを毎日やっているからか、肩が痛くて腕が上がらないなんてこともありません。
 腕を上げるのは野性を感じさせる動きだと思います。
 これは本当に簡単ですから、ガッツポーズを意識的にやってみたり、いろいろと腕を上げてみたり、リンパ体操を行ったり、あればうんていやぶら下がりを行ったりを、一日一度でも行うのはお勧めです。

 





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