前々回の記事でデジタル(スマホ)認知症について書きました。
 スマホやネットを使い過ぎて大量の情報にさらされたり、さまざまな物事を同時に行うマルチタスクを行ったりすると、脳が過労状態に陥ります。そして、便利なデジタル機器によって記憶力や思考力を使うことが少なくなると、脳の働きの低下が起きたりもします。
 これらの状態がひどくなった人を「デジタル認知症」と呼び、その危険性を訴えている専門家がいます。
 この症状は実際の認知症ではないので、デジタル機器の使用を減らして脳を休ませれば改善していくということです。
 一日中、スマホを手放せないという人が増えていますが、やはり使わない時間を持つのは必要なのでしょう。

 暇なとき、スマホをいじらずにいれば手持ち無沙汰に時間を過ごすことになります。
 携帯電話・スマホの登場で、この何もせずボーっとする時間は極端に減りました。
 ボーっとすると脳はリラックスして休んでいるように思えますが、何もしないでいると逆に脳は活性化されるということです。
 この活性化している状態のことをデフォルトモードネットワーク(DMN)と呼ぶそうです。
 このDMNは私たちが日常、意識的な活動をしているときは起こりません。
 そして、休息して何もしないでいると脳内の、内側前頭前皮質、前帯状皮質、楔前部、海馬、側頭葉、頭頂葉など、さまざまな部分が一体となってDMNの働きが起きます。
 

 デフォルトモードネットワークは脳内で次のような働きをしていると考えられています。

 ・自分が誰で何をしているかという自己認識の形成
 ・これから起きることのシュミレーション
 ・経験や記憶の整理・統合
 ・創造やひらめきを生みだす
 ・意識的な活動時に働く脳領域を休ませて
  リフレッシュさせる

  スマホを一日中手にしていると、このDMNが働く時間がなくなってしまい、集中とボンヤリの切り替えがうまくいかなくなり、脳の緊張状態がずっと続いてさまざまな弊害につながります。
 


 脳は大量のエネルギーを使います。体全体のエネルギー消費量の約20%を脳が占めます。
 そして、その脳が使うエネルギーのうち日常の意識的な活動に使われるのは5%です。あとの20%は脳の細胞の維持修復、残りの75%はデフォルトモードネットワークに使われるということです。
 意識的な活動をしないと、DMNによって脳への血流が増え活性化するということであれば、ボーっとする時間は脳にとって最高の状態と言えるのかもしれません。

 世の中の風潮では、何か忙しく活動を行って、少しの時間も無駄にしないでいるのが正しく、ボーっとしているなんて良くないと考えられがちですが、こういった時間を持つことはとても大切ということになります。

 ボーっとするだけで脳が活性化するのだから、努力しない健康法としては、とても良い方法です、と勧めたくなります。しかし、ボーっとして何もしないでください、と言われると、案外これが難しくて出来ないという人が多いのではないでしょうか。
 現代では、多くの人がスマホやネット、テレビなどで暇な時間をつぶし、ボーっとすることはあまりないでしょう。
 しかし、これはボーっとしたときの脳活動の増大に耐えられないということかもしれず、ある意味、脳のエネルギーが低下した状態と言えるかもしれません。
 そして、スマホ・テレビといった暇つぶしにいつも浸ることで脳の本当の活性化が起きなくなります。意識的な行動で使われる領域ばかりが働けば、脳は過労状態になり機能の低下を招きかねません。



 何かすることばかりが重要視される社会で生きてると、何もしないと不安になったりもしますが、ボーっとすることで自分の中にある思考・記憶・感情といったものが整理されます。
 こうして自分自身が整理されると、ひらめきが生まれやすくなると言われます。
 私たちは悩み事があるとあれこれ考えてしまいますが、そんな時はボーっとしてDMNにまかせたほうが全脳的に考えられて、良い解決法が浮かぶのかもしれません。
 睡眠時の脳もDMNにあるそうなので、悩んでるときや良いアイデアを欲しいときは、脳にまかせて寝てしまえばいい、ということが言えると思います。
  


 DMNが働くのは、ボーっとする、眠るといったことの他に、トイレ・風呂に入る、ブラブラ散歩する、単純作業を行う、掃除・ガーデニングを行う、などの黙って物事を行うことをするといいそうです。

 瞑想を行うのもボーっとするのに近いような気がします。
 実際、マインドフルネスという瞑想法が脳機能を高めると注目されています。マインドフルネスの効果はとても高く、グーグルやアップル、インテルといった企業でも取り入れられています。

 マインドフルネスに関してちょっと調べましたが、この瞑想はDMNのネガティブな面を改善するために行う、ということがあるみたいです。
 DMNが起きている間には、同じ言葉が脳内に繰り返し出現することがあったりしますが、これが脳のエネルギーを著しく消耗させています。
 マインドフルネスでは、こういった余計な思考が起きて脳を疲労させないように、呼吸や今ここにいる感覚に注意を向けて瞑想するそうです。

 

 ボーっとすることでのDMNの働きや、そのことに関連しているマインドフルネスは、今とても注目されていますが、脳機能を高める、仕事に良い影響をもたらす、といった効率的な面ばかりで語られているように思えます。
 しかし、私はDMNには、こういったビジネスに活用する、といった事とは違った意味があると思っています。

 仕事をする、スマホをいじるといった意識的な行為というのは、自分や人間の世界のことです。
 一方で黙ってボーっとするのは、自分を整理するという面もありますが、自然や周りの世界など自分に関係ないと見過ごしがちなものに気づくことにつながります。
 何もしないのは、誰でもない時間を持つということでもあり、自己の限定された意識から離れたものになるということでもあります。
 これは言葉で表せない何か大きなものに近づく行為と言えると思います。
 DMNによって考えが統合されて、ひらめきや創造が生まれるというけれど、ボーっとすること自体が重要で創造的な行いなのかもしれません。
 
 また、DMNによる自己整理の時間を持たずに、自分の関心、人間の作りだす言葉の世界ばかりに浸っていると、自分が行っていることについてもよく分からなくなり、そのことで他人や周囲、社会のこと、自然について考えられなくなってしまうことも考えられます。
 自分に関係する物事は大切ですが、自分のまわりの自然や環境、一見関係なさそうに見えるものも実は大切な意味を持っているということがあります。


 ボーっとしてDMNが働き、ありのままの自分に向きあう時間を持つと、いろいろ嫌な感情が生じてきたりするので、それを避けるということもあるかもしれません。
 先ほど、DMNで脳内に同じ考えがリピートしてしまう、と書きましたが、私は何もしないでそのリピートする状態でいるのも、からみあった思考を解消するためには必要なことだと思います。  

 ボーっとするのは、とにかく価値がないようで、測りがたい価値のあることです。 
 暇なときや忙しい合間、すべてをスマホやテレビ、音楽、本などで埋めてしまわず、ボーっとする静かな時間を意識的に持つようにしたいものです。



コメント

Re: 今晩は、

私は昔から機械に関して時代に乗り遅れています。まあ、そのぶん使いすぎるってことはないですけど。
あまりに疎すぎるんで周りからはバカにされてますが・・

今晩は、

そう言っている自分も、
スマホ📱で、訪問してコメントしていますけどね(笑)🎵

Re: おはようございます!

私はスマホを持ってないですし、ネットやパソコンも長い時間やってるとイヤになってくるので、
一日中スマホをいじっていられるのは、よく出来るなー、いつも思っています。
でも、そのぶん脳に負担かかっているかもしれませんねー。
いろいろ楽しいことがありすぎるのも善し悪しといったことでしょうか。

いつも訪問&コメントありがとうございます^^

おはようございます!

近ごろの人達が、
特に若い人達に思い当たる、
なんかコイツ、脳ミソに霞がかかってんのかな?
と思うこと有ります。
もしかしたら、この影響かも知れませんね。
電子機器の使いすぎで、
脳ミソが、デフラグ中になってしまっている感じで、、、

また来ます、ではでは~❗
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