最近は、ダイエットや健康を気にする人の中で糖質制限を行うことが流行っています。
 糖質制限の食事は炭水化物を減らし、たんぱく質を多く摂るというものですが、ダイエットのためにご飯を食べる量を減らしている人も多いのではないでしょうか。
 しかし、私は糖尿病の人とかでなければ、ご飯などの炭水化物をしっかり食べる食事の方が、ダイエット的にも健康的にも優れていると思っています。
 今回はこの炭水化物を多く摂る食事(高炭水化物食)について書いてみます。



 糖質制限食と高炭水化物食の比較を行った次のような調査研究があります。

 一つめはオーストラリアのシドニー大学で行われたマウスを使った実験です。
 マウスを三つの群に分けて高炭水化物低たんぱく質(高炭水化物食)、中炭水化物中たんぱく質、低炭水化物高たんぱく質(糖質制限)のエサを与えます。
 そして、それぞれの群をカロリー制限しないで自由に食べさせるグループと、カロリーを40%制限するグループにも分けました。
 8週間たって調べたところ、カロリー制限しているグループは3つの群ともインスリン感受性や体重の減少が見られました。
 そして、好きなだけ食べさせる群では、高炭水化物低たんぱく質食のグループだけにカロリー制限食のグループと同じ効果が見られたということです

 マウスが高炭水化物食を好きなだけ食べても、エネルギー消費量が高まるため太らなくなります。
 一方、糖質制限して自由に食べたマウスは体重は増えませんでしたが、高炭水化物のマウスよりも、中性脂肪やコレステロール値、インスリンの数値が悪くなっていたそうです。



 二つめはアメリカで行われた人での調査です。
 BMI値25以上の人を二つの群に分け、一方は一切の動物性食品を避け、料理や加工食品の油を20~30gとし、それ以外は制限なしで炭水化物もカロリーも好きなだけ摂っていい群。
 対照群はふだん通りの肉や乳製品を摂る食事を行う。
 運動は両群とも特別なことは行わない。
 16週間後の結果では、植物食群は炭水化物の摂取量が増加しました。そして、BMI値、体重、インスリン抵抗性が対照群よりも有意に低下したそうです。

 こちらも結果的に、カロリーを制限せず運動を増やさなくても、植物性の高炭水化物食なら肥満や糖尿病を予防して、健康になれるということを示唆しています。


 糖質制限は痩せるみたいですが、肉や乳製品中心の高たんぱく質高脂質の食事となってしまい、あまり健康に良くないみたいです。
 糖質制限のデメリットを示す調査はいろいろあります。
 最近も、糖質制限したマウスは健康状態が悪化し、寿命が短くなった、との東北大学の実験結果が報じられ話題になりました。
 また、以前の記事で紹介しましたが(食べ物そりゃないよ2)、ハーバード大学が20年にわたって調べたところ、食事における炭水化物量が60%の人と35%の人を比べたところ、低糖質の人の方が12%死亡率が高かったということです。
 同じような結果は日本の国立国際医療研究センターの調査でもでています。
 


 糖質制限は長期的には健康面に影響がある上に、お米や甘いものといった日本人が好きな食べものを減らさなければなりません。
 また、カロリー制限は健康・ダイエットに効果的ですが、やはり食欲を我慢しなければならないとういう問題があります。
 そう考えると、糖質制限より健康的で、カロリー制限したのと同じ結果であるならば、植物性食品中心の高炭水化物食の方が優れている、と言えるのではないでしょうか。

 高炭水化物といってもラーメンライスとか、菓子パン、焼きそば・うどんオンリーといった食事をした方がいいということではなく、あくまで植物性食品を中心にした食事です。
 しかし、これは難しいことをする訳ではなく、お米(できれば玄米や分つき米)を食べながら、野菜、豆類、海藻、魚といったものを食べる和食が、最適ということなのだと思います。
 高炭水化物食なんて言ってきましたが、つまりは和食を食べるということなんです。


 野菜は低カロリーなので、自然と主食のコメを食べる量が増えます。
 今は少し変わったかもしれないですが、昔から日本人が勤勉でよく働くとされてきたのは、この高炭水化物の和食によるところが大きいのでしょう。
 昔の低たんぱく質の和食から、戦後、動物性たんぱく質を摂る食事に変わって寿命が伸びたとされます。
 しかし、糖尿病やガンになる人は昔より大幅に増えていますし、現代人が、昔の住環境が悪く医療が発達していない中で、重労働を行っていた生活ができるかは疑問に思えます。


 「食物繊維は大切なエネルギー」という記事に書きましたが、植物性食品中心の食生活で食物繊維の摂取量が増えると、腸内細菌が短鎖脂肪酸という物質を作ります。
 この短鎖脂肪酸は便秘や肥満、糖尿病、動脈硬化、ガン、うつ、アレルギーなどの予防改善効果があるとされるものです。
 長寿地域とされるところでは、植物性食品の摂取量がとても多くなっていますが、長生きの理由の一つはこの食物繊維から作られる短鎖脂肪酸にあると考えられます。

 話が高炭水化物からちょっとズレましたが、野菜、豆類、魚、海藻といった食物繊維が多く、低脂肪の食事にご飯を食べる和食がやはりダイエット、健康にいいんだと思います。
 先ほどのアメリカの調査研究では高炭水化物低たんぱく質が良いとのことでしたが、たんぱく質が少ないと筋肉が減少したりして問題があるので、大豆製品や魚、卵、脂肪の少ない肉などでたんぱく質もある程度摂ることは大切でしょう。
 また、この食事法で注意するべきなのは、血糖値を急激に上げないように、野菜から食べるベジファーストを行うことです。
 

 炭水化物は玄米などの未精製のものが良いとされます。 
 未精製の穀物は栄養も豊富で、血糖値を上げにくくする効果はありますが、植物性食品中心の食事をするならあまり気にしなくても大丈夫ではないかと思います。
 
 私は菜食で今回紹介したような、白米と植物性食品中心の食生活を長いこと送っています。
 この食事だといくら食べようが、夜中に食べようが全く太りません。
 実は、私は痩せているので太りたい方なのですが、ご飯を多めに食べても、多少脂っこいものを食べてもなかなか体重は増えないんです。
 自分でもこのことを不思議に思っていましたが、最近この高炭水化物食のダイエット効果のことを知って、なるほどと思った次第です。
 まあ、食事もおいしくたくさん食べられているし、体調も悪くないのだから、この頃は太らなくてもいいかな、思うようになりました。


 糖質制限やカロリー制限を行うと、甘いものが欲しくなったり、空腹になっておやつを食べたくなったりしますが、ご飯をしっかり食べる和食でベジファーストの食べ方をすれば、甘いものやお菓子をそれほど食べたい、と思わなくなります。



 高炭水化物食である和食の健康効果やダイエット効果は確かです。
 野菜が嫌いという人には無理かもしれないけれど、我慢というものがない点でもとても優れていると思います。
 糖質制限やカロリー制限を行っても続かなくて結果がでないという人、痩せたいけどたくさん食べてしまうという人は一度お試しください。
 
 

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