パニック障害になりやすい性格特性として内気で生真面目、不安を感じやすく、自己肯定感が低い、周囲に認められようと頑張りすぎるなどがあると言われています。
 こうした安心、リラックスを感じにくい性格が作られるのは、幼少期の親子関係によるところが大きいとされています。
 愛情や安心できるコミュニケーション・スキンシップの不足、両親の不和、心身の虐待、過干渉、ありのままでなくイイコでふるまわなければならない条件付きの愛情などの問題を持った親子関係の中で幼少期を過ごすと、上記のような不安を抱えやすい性格になり、さらに生活習慣の悪化、過剰なストレスなどが引き金となりパニック障害、精神疾患につながっていくと考えられます。 
 私たちはそのような問題、困難に対処しようといろいろと努力してみますが、根本的な解決のためには、幼少期に受けた傷に向き合い、それを癒す必要があるのかもしれません。しかし、問題は幼少期の頃の事なので(胎児期の場合もある)、思い出せなかったり、嫌な感情を蘇させるものとして心の奥に押しこめられたりしていて、なかなかそれに気づくのは難しいこともあります。それでも、自分の心を見つめ、パニック障害のなどの問題の元になっているものは何かということを探求して、心の本当の想い・欲求を(これについてはインナーチャイルドという用語を使ってパニック障害の記事に書きました)理解するのはとても大切なことで、生きづらさの原因を知るだけで気持ちが落ち着くこともあります。

 これらに自分一人で向き合い、良い変化をもたらすことはなかなか難しいかもしれません。
 それを助けるための専門的な方法として、医療機関でのカウンセリング、催眠療法、眼球の動きを使ってトラウマを解消するEMDRやさまざまなセラピーなどたくさんのものがあります。
 これらはそれぞれに効果があると思いますが、パニック障害になった時にも病院へ行かなかった私は、こういった専門家の所にも行ったことがないので、それらについて何とも言えません。(お金がけっこうかかるみたいだし、方法との相性もどうかとつい考えてしまいます。)
 自分としては独力で何とかしたいという性格なので、今回の記事では本で読んで試してみて、とても興味深く、効果も感じられた、自己カウンセリング法・SAT療法について紹介したいと思います。
 SATとは「構造化された問いによって、右脳によるひらめき、連想を促し、それを用いて問題解決、新しい生き方への気づきをもたらす技法」を意味し、精神疾患、さらにがんや糖尿病などの身体疾患の原因になっていると考えられる胎幼少期の潜在記憶にアクセスし、解決をもたらす療法として筑波大学の宗像恒次名誉教授によって開発されました。
 SAT療法の専門のカウンセラーもいてカウンセリングを受けることもできるようですが、SATは自己カウンセリングに使えることを主な目的として開発されているそうです。
 構造化された問いというのは「こう問いかければ、脳はこう動く」という脳のメカニズムに基づいて構成された問いという意味で、それによって得たひらめきを使い隠れた本当の自分に気づいたうえで、構造化された(脳のメカニズムに従った)方法でその問題を整理して解決に導くというやり方をします。ですから、誰がやっても同じ方法をとれば同じ結果が得られる、すぐに結果が確認できるという事なので、自己カウンセリングに向いていると言えると思います。
 SAT療法は様々な科学的知見と心理学的技法、科学的エビデンス、宗像先生のひらめき、熱意によって編み出された方法で、「森田療法」や「内観法」と並び日本で開発されたオリジナリティのある心理療法と称されています。
 幼少期のトラウマに悩む方、心身の病を持つ方は一度試してみるのもいいかと思います。自分でやるので安心ですし、難しいこともありません。
 構造化された技法、と聞くと堅苦しく思えますが、情動が動き、癒されるのを目指して行う方法でもあります。そうして、癒された感覚が持てると、血液や唾液の成分、遺伝子などにも良い変化が現れてくるそうです。
 そのほかに自己カウンセリングのやり方として特徴的だと思う所は、『時間移動の原則』や『五感化イメージング』と呼ばれるものです。
 「時間移動の原則」は胎児期・幼少期の記憶イメージにアクセスして、その過去のイメージを変えることで現在の自己イメージを変えたり、未来の予期イメージを作ったりして時間を行き来します。そして、「五感化イメージング」は五感のすべてを用いてイメージングすることで、自らの過去の記憶を詳細な現実体験イメージに近づけ、それをポジティブなものに変えることでトラウマを解消し、不安を作りだす脳のメカニズムに変化をもたらします。
 脳にとっては実際の体験映像でも、イメージによる映像でも、情報量が違うだけでその神経活動パターンは同じそうです。だから、五感を使って詳細なイメージングを行いトラウマ記憶を変えれば、脳はそれを現実のものと考え、トラウマの影響から逃れ、肯定的な自己イメージを持つことが可能になります。

 SAT療法がどういった感じのものか説明するために今回は「トラウマ回避イメージ法」という方法を取り上げてみます。
 なおここでは正規のやり方を少しはしょっている所もあるのでご了承ください。
 過去のつらかった経験やトラウマをイメージで良いものに変えることで、それに縛られていた現在の自分が変わります。
 まず初めに、黄色いレモンを切って絞り、その果汁を飲むイメージをします。そこで唾液が出てきたら始めます。
 ここでは2つのイメージを作りますが、1つめはつらかった経験やトラウマの記憶を、自分の心が救われ、安心できる望ましいものに変える、または全くなかったことにする、というはっきりとしたイメージを作り、自ら癒されたと思うまで行います。悪いイメージを変えることが目的なので、非現実的な事柄であっても気にしないでイメージしてみます。
 2つめでは、つらかった、トラウマの経験の場面で、自分がその時どうすればその嫌なことを回避、克服できたか考えて(例えば「いや」とはっきり言う事やその場から逃げだす等)、それを自分の力でやっているイメージングを行います。気持ちが安心できるところまでやります。
 事実は変えられませんが、イメージを変えれば不安を感じやすい脳の仕組みが変化し、気持ちが楽になっていくと思います。
 これらをやってみて涙が出たり、胸がジーンとするなど感情が動かされればさらに良いとされています。
 私が自分でやってみての感想としては、癒された感じは得られて、劇的とは言えないけど心に何らかの変化はあったと思います。人それぞれだと思いますが、トラウマが特にひどい人には効果が大きいのではないでしょうか。
 また、この2つのSATのやり方の他に、私が試してみてほしい方法があります。それはつらかった場面の記憶イメージを自分の感情の反応や言葉をまじえずにそのまま静かに見てみることです。これも気持ちを楽にする効果があると思うので、一度試してみて下さい。

 SAT療法の基本となる考え方としては、自己イメージスクリプトや遺伝的気質、問題の外在化と内在化、心の本質的欲求の階層充足などがあり、自己カウンセリングのやり方も「胎内イメージ連想法」「再養育イメージ法」「自己イメージ法」など多くあって、簡単にここで説明するのは出来ないので、興味を持たれた方は宗像先生のSAT療法についての本を直接読んでみてください。(数多く出版されているので手にしやすいと思います。用語が難しく聞こえますが、内容は一部の本を除いて分かりやすいと思います。)
コメント

Re: SAT療法のご紹介ありがとうございます

西川さん こんにちは
私のブログ読んでいただきありがとうございます。
SAT療法についての本を読んでとても興味深かったので
この記事を書いてみました。

SAT療法のご紹介ありがとうございます

大阪で1名のヘルスカウンセリング学会公認健康心理療法士である西川とSATと申します。
SAT療法のご紹介ありがとうございます!
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