現代の日本人の平均摂取カロリーは、60年以上前の食べ物が少なかった終戦後の摂取量よりも低くなっています。これは先進国の中では最低の値で(他の国はすべて食文化の違う欧米だからというのもありますが)、発展途上国の平均値に近いそうです。それゆえ日本人の肥満の割合は外国と比べてみると低く、かなり痩せているほうに入ります。
 まあ、これに関してはむしろ肥満の人が多い他の国がカロリー高すぎという気もしますが。現代の生活ではあまり体を動かさないから、それほどカロリーが必要でないのかもしれません。
 しかし、平均摂取カロリーが減ったといっても、一方で太り気味の人も多くて、メタボ、糖尿病などが問題になっていますから、人によって摂取カロリーの差が極端になっているということになるのでしょう。(貧富の格差もここに表れているのかもしれません)
 健康のためには小太りくらいのほうが、免疫力が高く長生きすると言われますが、明らかに太りすぎだったり、健康診断で様々な数値が非常に高かったり、自分の体型を鏡で見てたるんでいたりすると、少しダイエットしようかなと考える人も多いと思います。
 そこで今回の記事ではダイエットについて書いてみようと思います。私自身は痩せているのでダイエットしたことはなく、このことに関しては全くの部外者ですが、努力しない健康法について考えてきた経験からの考えを少し述べたいと思います。

 タレントが何かの方法のダイエットを行い、短い期間で体重を落とすのに成功してキレイになった、という本やテレビの企画がよくありますが、そういう方法で痩せたタレントはだいたい一年もたつと元に戻っていることが多いですよね。これは短期間に食事制限や運動を頑張って行う方法では、結果的に痩せられないというのを意味していると思います。(これに気づければ、無駄な方法をあれこれやらなくてよくなります)
 長く定期的に続けられない方法は、ストレスをもたらして、そのストレスが蓄積されると結局それが暴発して、リバウンドにつながります。ダイエットも健康法と考えて、頑張らないで一生続けられるものを行ったほうが、効果は少しずつかもしれませんが、良い結果をもたらしてくれると私は考えます。
 
 食べ過ぎると当然太ってしまいますが、私たちがついつい食べ過ぎてしまうのは、日常生活のさまざまなストレスが原因になっていることが多いでしょう。食べると副交感神経が働きリラックスするので、一番手軽なストレス解消法になりますが、食べ過ぎをいつも繰り返せば、無理が生じるのは必然です。ですから、どうしても食べ過ぎてしまう人は、自身を振り返って、自らのストレスがどういったものか知り、それを取り除くようにすることが、食べすぎや肥満の防止につながっていきます。
 あと食べ過ぎは、前回の記事に書きましたが、甘いもの依存と食べるもの栄養不足によっても起こりますので、これらにも注意する必要があります。
 そしてもう一つ、食のストレスに関して言えば、これは女の人に特にありがちですが、食べることにすごく気を使い、あれこれ厳しく制限しすぎてストレスになってしまうケースです。
 痩せたいと強く願うのも何らかのストレスの影響だと考えられますが、その上に食の制限のストレスも加われば、いっとき痩せられたとしても、すぐにリバウンドしてしまうだろうし、その結果、ストレスフルなダイエットをいつまでも続けることになってしまいます。
 こういった場合は、まず食に関する厳しい制約を取り払うことが、さまざまな問題を生むストレスの軽減のために必要でしょう。食に限らず何事にも言えますが、本能的な欲求に対して我慢を重ねすぎてしまうと、かえってその欲求にとらわれる結果になります。
 食欲をコントロールできるようになるためには、食欲を本当に満足させるようにしたほうがいいと私は考えます。食べたい欲求を我慢せずに食べれば、結果的に食欲は適切なものになっていきます。聞き分けのない子どもと同じように、食欲もダメダメばかり言われ続けると、ひねくれていつまでたっても未熟なままでとどまってしまいますが、ある程度欲求を理解して満たしてあげれば、子どもが大人に成長していくように食欲もわがままを言わなくなってきます。
 あまりダイエットに良くないものが食べたくなったときには、自分の本心に食べたいか、やり過ごせるか尋ねてみて、どちらが優勢か見極めて決めると良いでしょう。そして、食べたいほうが勝ったら、悩むことなく食べるようにします。
 食欲の聞き訳がよくなるまでの期間は、人それぞれだと思いますが、こうやっているとある日、良くない食べ物を食べても食べなくてもいいという気持ちになり、食欲のコントロールが楽になっていきます。

 前回の記事で、カロリー制限や一日二食とか一食にすることの効果を説明したけれど、これらを行うためには、食欲のコントロールがストレスなくできる状態でないと失敗してしまいます。
 カロリー制限や一日二食だと、空腹を感じる時間が出てきます。しかし、食欲に振り回されないでいられれば、空腹は逆に気持ちよく感じられるようになります。そして、この空腹を楽しめるところまでになれれば、痩せるのはそれほど難しくなくなるはずです。

 今回はダイエットの基本になる、食べることとストレスの関係について私なりの考えを書いてみました。基本的には、食べたいものを我慢し、自分を痛めつけてまで痩せようとするより、食べたいものを食べ、やりたいことをする生活のほうが、心が楽しくなって何事もうまくいくように思います。(これは少し痩せるとは関係ないかもしれないですが)

 次回は食以外のことで努力無く行えるダイエット法について書いてみます。

 (前回からの続き)

 本屋に行くと「これでもか!」、というほどたくさんの種類のダイエット本が並んでいるので、ダイエットしたいという人は、本当に多いのだろうなと思います。
 でも、若い女性に特に多いそうですが、痩せる必要がない体型なのにダイエットしようとする人がいるそうなので、注意が必要です。
 BМI値(体重(㎏)÷{身長(m)×身長(m)})が25以上の人は肥満とされます。そして、BМIが18.5から25未満の間は普通体重とされますが(22くらいが一番病気になりにくいとされる)、やせ願望の強い女性はBМIが22以下の、標準体重でも少し細めくらいの体型だったとしても、さらに痩せようとするので、このようなダイエットは健康に対して悪影響をもたらす懸念があります。こういう人がスタイルをよくするためには、運動したほうがよいですから、無理なダイエットには十分気を付けてください。
 
 私が今まで見聞きした中で、かなりよさそうなダイエット法だなと思うのが、NHKの「ためしてガッテン」で紹介された「計るだけダイエット」です。
 これは毎日二回、朝トイレを済ませた後と夕食後に体重を計って、それをグラフに書き込んでいくという方法です。デジタルの百グラム単位を表示する体重計を使って計り、体重が増えたときはその言い訳(原因)を書いておくようにするそうです。
 こんなかんじに、この方法でやることは一応「計るだけ」なので無理なく続けやすいと思います。体重を計り、グラフにして視覚化すると、体重の管理が楽になり、体重が減ったらそれをグラフで実感できるので、モチベーションを保ちやすくなります。(やったことはないのでたぶん)
 しかし、ただ漫然と図るだけでは体重は減らないと思いますが、ちょっとした運動や食べることに気を使うことで、体重が減ることが分かるようになれば、それをさらにやってみようという気持ちになるのでしょう。そして、体重が増えた時に言い訳を書くのも、知らず知らずに行っている体重を増やす習慣、行動に自分で気づけるようになるのでとても役に立つそうです。
 ダイエットが順調なときも、そうでないときでも、少しずつ意識を良いほうへ向かせてくれるのが、長所ということでしょう。そして、頑張りすぎずに長く続けられるので、効果的なのだろうと思います。
 「計るだけダイエット」は長年放送されてきた「ためしてガッテン」の膨大なおすすめ情報の中でも、歴代ナンバー1に認定されたものなので、つまらない情報を放送するときもあるけど、役に立つ情報を教えてくれることもある番組ですから、その歴史の重みを信用してもいいかもしれません。

 次にお勧めしたい方法は、お得な健康法7で紹介した「体を洗うついでのリンパケア」です。
 リンパを流すことによる痩身効果はないとも言われますが、体のあちこちにあるリンパのつまりを解消して老廃物のたまりにくい体にすれば、体の内側だけでなく見た目もスッキリさせるのに効果があると私は思っています。
 リンパの流しかたはそれほど難しくなく、専門店で施術してもらわなくても、リンパマッサージの本を見れば自分でできます。
 そういった本では、主にオイルやジェルを使うやり方を勧めていますが、なるべく楽にやることが好きな私は、もっと簡単にできる方法として、リンパケアを入浴時、体を洗うついでにやることをお勧めします。
 体を洗う前に、リンパ節をもみ(耳の下、鎖骨の周り、わきの下、そけい部、膝の裏にある、リンパが老廃物を運んで行って捨てる所)、それから体をなで洗いしながら、体の部分ごとに決まったリンパ節に向けてリンパを流していきます。
 強い力で行うとリンパの通る管が潰れてしまうので、やさしくなでます。しかし、内モモのつけ根や肋骨などに、触ると痛むほどのつまりがある場合は、痛みがなくなるまで毎日少しずつもんだり、強めに流していってください。(触ると痛む箇所やコリは、無理なく解消していくと体型をスッキリさせます)
 リンパケアは毎日やらなくても週に1,2回やれば体の変化を実感できると思います。洗うついでにできるし、体つきをスッキリさせるほかにも、便秘解消、血行改善、肌をきれいにする、免疫力を上げるなどの効果があるので一石何鳥にもなります。

 最後にダイエットの王道、歩くことについて書こうと思います。
 さまざまなダイエットをしてきた俳優の渡辺徹さんが、ジムに行ったり、何か流行りのダイエットをやるよりも、一番手軽にできて長続きし効果があるのは歩くことだ、と語っているのをテレビで見たことがあります。私もその意見に大いに賛成ですが、ダイエットや健康法としてこれ以上のものは思いつきません。
 歩くのがいいことは、誰でも分かっていると思いますが、実際には気が進まず歩きたくないという人はけっこう多いかもしれません。
 たぶん、多くの人は運動やダイエットとして歩くといえば、姿勢よく早足で歩いたりするウォーキングのようなものをイメージするのでないでしょうか。そして、そういうことは考えてみるだけで、絶対無理となってしまうのかもしれませんが、そんな時には、まずゆっくりでもいいから外を歩くことから始めてみるのがいいと思います。
 ある程度、早く歩かなければダイエットには効果がないなんていう言葉は気にせずに、ゆっくりでも短い距離でもできる範囲で歩くようにして、体を動かす気持ちよさを感じられるようになれれば、少しずつ歩くのが苦ではなくなります。最初から高い理想に合わせるのは大変なところがありますから、ゆっくり歩いて、だんだん長い時間、距離を歩けるように慣らしていくのが良いと思います。
 だから、少し歩いてみて嫌になったら、すぐ止めにしてしまえばいいんです。ふだん運動しない人が頑張ってやろうとすると、ちょっとは続くかもしれませんが、その頑張りがストレスになって長続きはしません。運動は継続するのに意味がありますから、続かなくなる原因になる頑張りは必要ないです。とにかくゆっくりでも歩くのが嫌でなくなれば、小まめに歩けるようになり、そこからいろんな好循環が起きてきます。早く歩いたり、多少負荷をかけて階段、坂道を歩くというのは、歩くのに慣れてからの話なのだと思います。
また、万歩計をつけるのも、歩数を目にするのが励みになって、たくさん歩きたくなるのでかなり良いそうです。


ダイエットの基本は、前回と今回書いたように食事(食べ過ぎをもたらすストレスへの対処)と運動ですが、それらに気をつけてもなかなか効果がでないという人は、リンパのつまりが隠れた原因になっているということも考えられるので、リンパを意識してケアするのも必要かもしれません。

 タイトルは「あしせん・あたません」と読んでください。
 これは今まで自分の中で便宜的に使ってきた言葉で、今回の記事を書くにあたりもっとほかによい言葉がないか考えましたが、思いつくものもなかったので、これを使うことにしました。これらの言葉で、体の性質の一面、歪みが一日の中でどのように変化するか、また男女の歪みの違いなどについて私なりの考えを書いてみようと思います。

 人は寝床から朝起きると、足の不自由な方を除けば、足で立ち上がって動きだし一日を始めます。
 人は立って、歩いてさまざまな行動を行うわけですが、その時に行動の元、起点になるのは足です。そして、当たり前すぎる話、立って動くとき転ばないよう体はバランスをとりますが、それは足を地面の上に置いて支えることで可能になります。現代生活では座って何かを行うことが多くなっているけど、人間の行動の基本は立って行うことであるというのは、誰にも納得してもらえると思います。
 そうやって足を起点にして動いていると、体に歪みがある場合(たぶん誰にもあります)、歪みは動作の元になっている足のところから体の上へ上へと昇っていきます。足は立ってバランスをとるために動きが制約されているので、そこから歪みが上のほうへ押し上げられていくのは、イメージとして理解していただけるでしょうか。
 この歪みが上がっていく現象を私は足先の原理と呼んでいます。これは行動(仕事)するときに起きる、人を心と体という要素に分けたなら体のほうを中心にした動きです。
 そして、動き続けて歪みが上のほうへ上がりすぎてしまうと、疲れてくるので休みたくなります。座ったり、寝転んだりして休むときは足は解放されるので、上に上がっていた歪みが下がってきて、体が再び整えられます。
 この歪みが下がる現象が頭先の原理です。頭先のほうはどちらかというと休息や心・意識に関係したものです。
 足先では足から歪みが上がっていきましたが、こちらは頭の方から歪みが体の下へと降りていきます。これを分かりやすくするためには、眠っているときに体に起きることで説明するのがよいと思います。
 睡眠には脳の活動が低下して休んでいるノンレム睡眠と、体が休み脳は夢を見て記憶の整理などをしているといわれるレム睡眠の2種類があり、ノンレム睡眠が全体の80%を占めます。この2つの睡眠で脳を整え、疲労を回復させているので、眠ることは脳のメンテナンスという意味合いが大きいと思います。つまり足先の時とは逆で、眠っているときには頭が起点になっているということです。
 脳が休んでいる=頭が動かないので、足先で足から歪みが上昇したように、睡眠時には、歪みは動かない頭から足のほうへ向かっていきます。寝相の動きはこの歪みを下げて、整えるためのものです。
 人の体は1日の間にこの足先・頭先のサイクルを繰り返していると私は思います。 頭先でよく眠って、朝起きたときには頭や体はスッキリし、疲労や歪みが取り除かれて、そこから足先での行動が始まります。
 もちろん体は複雑に成り立っているので、この説明は図式的すぎるところもあるでしょうが、大まかな原理としてはこういうことが起きていると思います。
 頭先は主に睡眠・休息に関係するものですが、表情や会話など頭・顔を使って行われるコミュニケーション、リラックスしながら頭を使う読書やテレビ、インターネットを見ることは頭先の行為です。
 また勉強やデスクワークなどは行動(仕事)なので歪みを上げる性質のものですが、それらは脳を使うために頭を固定するので、歪みを下げる性質も持ち合わせていると考えられます。

 ここまでの説明ではちょっと分かりにくかったかもしれませんが、この原理が男性と女性にどう影響しているかを見てもらうともう少し理解してもらえると思います。
 まず男性では足先、行動(仕事)の原理のほうが優位になっている人が多いと思います。
 足先が優位なので、男性は歪みが上がりやすくなります。これが長年続き、歪みが上に集まって頭・顔を固くさせることで、中高年男性にありがちな頭の固さ、性格の頑固さ、人づきあいが苦手といった特徴が起こってくると考えられます。真面目なことや勤勉は大切なことですが、行き過ぎると足先によるこのような弊害が起こるかもしれません。
 一方、女性は足先で行動するほかに頭先の行為、人とのコミュニケーションを好み得意な傾向にあります。さらに化粧をしたり、髪形を整えることも頭先の行為だと思うので、女性は男性に比べると頭先が優位でしょう。
 だから、女性は足先が優位な男性のように頭の固さなどには陥りにくく、状況の変化に対応しやすいのですが、頭先優位の弊害として歪みが下がりすぎて足のトラブルを抱えやすくなります。足のトラブルとしては、外反母趾や魚の目、下半身の冷え、膝痛、脚の静脈瘤、O脚X脚などがあり、これらの症状が女性に多く現れるのは、頭先のためと私は考えています。

 この「足先・頭先の原理」に気づいたのは、ここまで書いてきた、体のあり方の観察や男女差の比較などからですが、私の体の歪みが大きかったという理由もありました。
 通常、体の歪みが上下するといっても、たいていの人の場合、その影響は一日の中では意識されないほどだと思います。(少しずつ積み重なることで大きなものになりますが)でも、体の歪みがあって、そのせいか体力が人並みにない私のような人間の場合、その現われ方は顕著になるので、こういう体の仕組みに気づきやすかったということがありました。(朝、顔が整っていても、一日を過ごしていくと明らかに形が変わってくるのが分かります)
 あとかなり前に、よく眠るために足首、膝をひもで縛って寝るという女の人をテレビで見たことがあるのですが、「とてもよく眠れます」と答えるその女性の顔がものすごい歪んでいたのを見て、「歪みって上がったりするのだな」と感じたのも、この考えの元になったと思います。

 足先が行き過ぎて頭が固くなったり、頭先で足に問題が出たりしないようにするには(まあこれは私の仮説ですが)、どちらかに偏りすぎない生活のバランスが大事ということになるでしょう。
 頭が固くなっている人は、人との関わり、趣味・息抜きの時間を持つようにする、足のトラブルがあって動くことが少ないという人は、よく歩くようにしたり、こまめに体を動かしたりするなど逆のことを意識するようにしてみると良いだろうと思います。
 でも、人間も動物なので、本来は足先で体を使い行動することが多いほうが正しいあり方ですが、現代ではネットの発達や様々な物事が便利になることで、自分で体を動かさない頭先の生活になってしまいがちです。
 
 次回から、今回説明した「足先・頭先の原理」、歪みの上がり下がりに関連したことで「知れば役に立つ」――かもしれない話をいくつか書きたいと思います。

 体の歪みは全身の血行を悪くさせ、冷えや内臓の働きの低下を招いたり、腰や膝・肩などさまざまな所の痛みの原因となったりします。
 人の体は基本的に歪みが少ないほど快適に動けると思います。

 日常的に行っている動作には、気づかないうちに体の歪みにつながるものがあります。そのひとつに肩掛けカバン(ショルダーバッグ)の使用が挙げられます。
 大人で肩掛けカバンを使っている人は多くいます。また手提げカバンを、いつも同じ側の手で持っているという人もいるでしょう。
 そのように、いつも体の一方だけに重さが加わるカバンの持ち方をしていると、筋肉や骨格の偏りが生じて体が歪み、さまざまな不調の原因となりえます。

 以前は、学校指定の肩掛けカバンを中学生が使うことも多かったです。
 しかし、中学生が肩掛けカバンを使うことは、大人が使う場合よりも問題があります。中学生(高校生もですが)の体はまだ成長途中なので、片側にのみ重さが加わることで、より体の歪みをもたらしやすくなり、その歪みが固定化してしまうからです。
 今は採用している学校は少なくなっているようですが、これは後々までの問題となるので、学生の肩掛けカバンの使用はすぐにでも止めるべきだと思います。


 私も中学生のときに肩掛けカバンを使っていました。そのことが体の歪みを確かにもたらしたと思っているので、その経験を少し話してみます。
 学生がカバンの中に教科書などを何冊も入れると、本当に重くなります。毎日それを持って登下校するのはけっこう大変なことです。
 私の家は学校からそれほど遠くなかったので、通学時間は20分くらいでした。(1時間近く歩かなければならない人もけっこういました)
 几帳面な性格の私は、学校に教科書を置きっぱなしにするようなことはせずに、3年間、家と学校の間を重いカバンを左肩に掛けて持ち運んでいました。
 これは私だけそうしていたのではなく、肩掛けカバンを使っていた人の多くが、同じようにやっていたことです。特に力の弱い女子なんかは、もっと大変だったでしょう。
  今でもその感覚を覚えていますが、あれだけの重さのものを同じ側で掛け続ければ、体が歪まない方がおかしいと思います。
 
 しかし、勉強嫌いであったり、荷物が重いと感じたりしていた人は、学校に教科書を置いていくという要領のよいことをしていた思います。
 毎日カバンを重くさせて通っていた私は、一応褒められる生徒だったということになりますが、真面目に荷物を運んだために体に良くない影響は確かにあったと思います。
 立ってみて肩の高さが違うといった事はありませんが(そうなってしまう人もいるそうです)、車を運転するときやイスに座っているときに体が左に傾くのは、肩掛けカバンを使っていたからというのが、原因の一つとしてあるはずです。
 私も自発動など体を整えることは多くやっているつもりですが、今でもそういった癖はなくならないので、20年以上たっても歪みが抜けないということになります。
 たぶん筋力的に強い子なら問題は少ないでしょう。しかし、女子生徒や筋力が弱い人にとっては肩掛けカバンは歪みをもたらす原因にしかなりません。

 中学生が重い肩掛けカバンで登下校すれば、体の歪みにつながるのは理解しやすいことなので、今は肩掛けカバンを指定にしていない学校が多数になっています。
(私の通った中学もいつからかリュックに変わっています。私もそれで通学できていたら良かったですが・・・)
 しかし、今でも肩掛けカバンを指定にしている学校もあります。またどんなカバンでもいいという学校の生徒には、肩掛けカバンやスクールバッグ、手提げカバンを使っている人もいると思います。
 肩掛けカバンを使うときは、歪みを防ぐために左右交互に掛けるべきといわれますが、掛けてしっくりしない方の肩で掛ければ、かえってバランスが悪くなって歪みが増すという説もあるので、そうするのがいいとは一概に言えないでしょう。
 重さがそれほどなければ、左右の掛け替えも有効かもしれないですが、教科書などが入って重いカバンにはあまり良いアドバイスには思えません。
 そんな面倒なことをするくらいなら、左右のバランスが良いリュック型のカバンを初めから使うほうが話は早く、子供の体のためになるというものです。
 体の一方に重さが加わることは、子どもにとって明らかに良くないのだから、周りにいる大人が注意してあげるべき問題だと思います。健康な体を保つことは、テストのための勉強をするより本当はずっと大切なことではないでしょうか。
 将来のある子どもに意味のないハンディを負わせるかもしれないカバンは、おせっかいに聞こえるかもしれないですが、持たせないようするべきです。(自分が被害を受けたという思いがあるのでしつこく言っています)

 私の中学では、自転車通学が認められていませんでした。しかし、不良とよばれる生徒たちは、自転車に乗って学校に来ていました。今から考えると、そうするのが、体を歪みから守る一番の方法だったということになります。


 日常的に重い荷物を持つなら、カバンはリュックサックにするのが良いと思います。見た目や中身が取り出しにくいなどの短所はあるけど、体を歪ませることから考えればそれは小さい問題です。
 大人はスーツにリュックというわけにはいかず、ショルダーバックという人が多いかもしれません。
 でも、今の大人は学生のときに肩掛けカバンだったという人が結構いると思うから、ショルダーバックにあまり抵抗感がないということもあるのではないでしょうか。
 一方、今の学生はリュックを使う子が多いみたいなので、片方に重心がかかりすぎるショルダーバックや手提げカバンには抵抗がある人も多いと思います。だから、大人になったときにショルダーバックを使うことを嫌がって、日常的に(スーツのときでも)リュックという人も増えてくるかもしれません。
 もしそうなったら、体的にはとても良いことなので大いに勧められるべきですし、スーツにあうリュックというのも最近はでてきているようです。


 半年ほど前、買った家具を運ぶために、マニュアルの軽トラックを運転する機会がありました。
 MT車の運転は10年ぶりくらいになります。うまく運転できるかなと少々心配でしたが、そういった動作というのは忘れないもので、ギヤチェンジから半クラッチまで問題なくできました。
 いつも運転するクラッチなしのAT車と比べると、MT車の運転には左足でクラッチを踏む、左手でギアチェンジをするといった全身を刺激する楽しさが感じられました。(ただいつもだと面倒になるかもしれないですが)
 
  家具を運び終わっても、両手足を使う運転の楽しさの余韻が残っていました。
 そのときに、ふと数年前に読んだある文章を思い出しました。
 それは、「AT車のブレーキとアクセルの踏み間違いで店舗に突っ込む事故が増えているが、それを防ぐためにブレーキを左足で踏むようにしよう」という新聞の投書欄にでていた年配の男性の意見です。
 「右足はアクセル、左足はブレーキに役割分担させれば踏み間違いが起きることはない」「私は長年これで安全に運転していて、とてもお勧めできる」といったことが書いてありました。
 私は、左足でブレーキを踏むなんてことを知らなかったし、考えたこともなかったので、それを読んでも、おじいさんが変わった意見を投書したものだ、くらいにしか当時は思えませんでした。
 しかし、久しぶりにMT車を運転したあとには、その左足ブレーキがなにか気になりだしました。おかしな考えにしか思えなかったやり方が、体のバランスにとってすごく良いかも、と思えたのです。

 そこでさっそく試してみることにしました。
 最初はブレーキを踏む力加減が、上手くできないということはありましたが、全く運転できないかんじではありません。
 「これならもうちょっと続けてみてもいいかも」と思い、左足ブレーキを数日続けていると、体に思わぬ変化がありました。
 趣味のウォーキングをしているときに、歩くのがとても気持ち良く感じられたのです。腰が定まり、とてもスムースに歩けます。長年ウォーキングしていますが、こんな感覚は初めてでした。
 そうなると左足ブレーキが体を整えるという直感は正しいもので、今までの右足だけを使う運転の仕方は良くなかったかもと思い始め、左足ブレーキの習得にさらに熱が入るようになりました。
 とにかく難しいのはブレーキの微妙な力加減で、強く踏んで車がカックンとなりやすいから、交通量が多いところでやるのは少し勇気がいります。さらに急にブレーキを踏むとき、今まで使っていた右足が先に出るなんてこともありました。
 しかし、広い駐車場や空いた道で練習していると、一週間くらいで慣れ始め、滑らかにブレーキが踏めるようになりました。


 ネットでは左足ブレーキはかなりの論争になっているようです。それを見ると、左足ブレーキに関心がある人がこれだけいるんだと驚かされます。
 左足ブレーキを行っている人が長所として挙げているのは、
 運転が楽になる・ブレーキとアクセルを踏み間違えない・すぐブレーキがかけられるので、空走距離が短く速く止まれ、住宅地や路地で危険回避しやすい・コーナーがスムースに曲がれる
といったことです。
 それに対して左足ブレーキ否定派の人は、
 ブレーキの力加減が難しい・MT車へ乗り換えたとき危険・運転中上体が安定しない・ブレーキに足をのせて走るとブレーキランプがつきっぱなしになる
などの点を短所として挙げています。
 また一般ドライバーには関係ないですが、左足ブレーキはF1などのレースで使われるテクニックでもあるということです。
 一方、左足ブレーキだと体のバランスが良くなる、という意見はほとんど見受けられませんでした。
 私としては、始めたころの体が整う感じを経験しているので、それは絶対あると思っています。(最近は歪みが少なくなったのか、歩いても気持ちが良くなる感じは無くなりましたが)
 まあ実際には、左足でブレーキをかけるのは体の歪みを防ぐというより、安全に運転しやすいということが重要なのかもしれません。
 私も左足ブレーキに変えてみて、アクセル、ブレーキとせわしなく右足を動かさないですむので、気持ちに余裕が生まれるのを感じました。
 そして、路地や込み合った道などでブレーキをすぐにかけられるので安全・安心に運転できるということもあります。踏みかえる時間のロスなしでブレーキをかけられて、すぐに止まれるというメリットは大きいです。
 曲がるときも、ブレーキで減速した後にすぐ右足でアクセルを踏めるので、スムースに曲がれます。それによってなんとなく、自分の運転技術が上がったような気分にもなれました。
 また左足で微妙にブレーキを踏むことは、脳に大きな刺激を与え、脳の活性化にも役立つはずです。
 個人的には、いろいろ言われる左足ブレーキの短所はあまり感じられません。
 MT車の運転も問題なかったですし、強いてあげるとすれば、右足ブレーキにはもう戻れないことと、私の車が踏み込み式のサイドブレーキなので、それを踏むときに一度右足でブレーキを踏まなければならないのが少しやっかいということでしょうか。
 もちろん左足ブレーキは、習得するのに多少の時間と注意力・根気が必要なので、誰にでも勧められるものではありません。私が初めそうだったように、左足ブレーキと聞いて「えーっ」と思う人はやらない方がいいでしょう。
 でも左足ブレーキには、運転上の多くのメリットと、体を整える効果があるので、興味を持たれた方にはお勧めです。特に初めは慎重に行う必要がありますから、くれぐれも危ないことの無いようお気をつけください。
 しかし、どちらの足でブレーキを踏むにしても、結局はスピードを出し過ぎない、前方をよく見る、といったことが安全運転の基本であるのは言うまでもありません。

 AT車の運転をするほとんどの人は右足しか使いません。
 左足は、いざ急ブレーキをかけるとき、踏ん張るために使うということが言われますが、その緊急時以外には完全に何もしていません。この右足のみが使われて、左足が何もしない状態は、やはり体のバランスを考えたうえで良いものではないでしょう。
 中年以降になると膝・腰が痛くなる人が増えますが、右側が特に痛み、治療してもなかなか良くならない場合は右足のみの運転の影響も考えられるかもしれません。


 最後にここまで左足ブレーキを勧めた後に言うのはどうかと思いますが、ブレーキに関してもう一つ付け加えて書きたい話があります。
 左足ブレーキで左右の足を使って運転するのは、右足のみの運転よりは、体のバランスが良いのは確かです。しかし、実際に左足でブレーキを踏むところを見てみると、完全に左右の足のバランスがとれた踏み方にはなっていないようです。
 ただ、右足のみの運転よりは両足を使うメリットがあるし、姿勢も保てるので、今のAT車でも左足ブレーキは体のために良いと思います。
 本当は右のアクセルと対称になった位置に左足用のブレーキがあればいいのでしょうが、そんな車が作られる日が来るとは思えません。
 私個人の感想としては、今のAT車での一番バランス良いブレーキのかけ方は、両足で踏むことだと思っています。これだと完全に体のバランス良くブレーキがかけられます。
 私は運転中に余裕のあるときには、そうやって両足でブレーキペダルを踏むようにしています。
 これは左足ブレーキに変えなくてもできる、かなりお勧めの方法です。道路が空いていて、忙しくブレーキをかける必要のない時によかったら一度お試しください。

プロフィール

Author:まやと
努力なしで最大限の成果を得られる健康法を日々探求しています。趣味 野菜料理を作る 音楽を聴く
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